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work style女性起業家を見て「こういう働き方もある」
――そのときはまだ独立することは視野になかったんですか?
全く。私の母親も専業主婦で父親も普通のサラリーマンなので、自分の中にそんな選択肢がなくて。そのときはバーミキュラというお鍋の会社に転職しました。ここでずっと仕事をするぐらいのつもりで入ったんですけど、結局一年で辞めました。
――最初の気持ちとは裏腹に。なぜですか?
会社も社風も好きだったのですが、理由の一つが毎朝8時に出社するということ。もちろんそれも覚悟で転職したつもりだったんですけど、いざやってみると毎朝子どもが寝てる間に家を出るということにすごく悩んじゃったんですね。子どもとの時間も大切にしながら仕事と両立させたいと思っていたので…。それともう一つの理由が、バーミキュラが割とPRがうまくいったということかもしれないです。とても嬉しいことではあったのですが、入社して1年経たないうちに12カ月待ちの殺到商品になったんです。そうなると、社内でも広報業務よりも優先することも出てきて、またエアウィーヴ同様にキャリアに悩んでしまって。どうしようかとモヤモヤした時期が続きました。
そんなときにスマホを見ていると、女性起業家が一人で自由にやっている姿をSNSで発信していたり、女性経営者の記事を見るようになって、「こういう生き方もあるのか」みたいな発見があって。起業って会社作ってオフィス建ててお金調達してってイメージがあったんですけど、そうじゃない起業もあるんだって気付いたときに、これならできるかもと思って、PRコンサル(のちのPR塾)を始めました。当時は一対一で3,000円なんですけど。
――え、それって安いですよね。
そうですね。稼ごうっていうよりは、私にできるんだろうかみたいな思いもあったので。ただ、やってみたらすごく楽しくて。SNSで発信するのも楽しいし、集客するのも楽しい。自分の人生を使って誰かの役に立てて、ダイレクトにお客さんに喜んでもらえるので、楽しいしかなかったんですね。
――とはいえ、1回3,000円。商売として成り立つのでしょうか?
おっしゃる通り、すごく頑張ってるのに月の売上5万円とか。最初は楽しいという気持ちだけでできたんですけど、徐々にお金もないとつらいぞと思うようになりました。そこから価格を5,000円、8,000円、12,000円と上げて、ステップアップしていきましたね。