生きることすべてがコンテンツ インフルエンサー・はあちゅうの仕事と子育て

生きることすべてがコンテンツ インフルエンサー・はあちゅうの仕事と子育て

SNS歴はなんと19年。インスタ、アメブロ、X、TikTok…あらゆる媒体で何万人ものフォロワーを抱える”はあちゅう”さんにインタビュー。インフルエンサーの仕事内容とは? 発信に込められた思いとは? 話題になった事実婚と離婚についてもお伺いしました。

【はあちゅうプロフィール】
年齢:37歳/職業:インフルエンサー/家族構成:シングルマザー(息子4歳)
insta @ha_chu
X @ha_chu
TikTok @ha_chu0122
アメブロ https://ameblo.jp/mofu-everyday/

topics「ブロガー・作家」から「インフルエンサー」へ

――はあちゅうさんって作家のイメージが強かったのですが、現在の肩書きはインフルエンサーなんですね。

「ブロガー・作家」っていう肩書きを長く使っていたんですけど、ここ数年心境の変化があって、本を出すことよりもSNSの発信に軸を置いてるので、そのほうがしっくりくるようになってきましたね。一言でインフルエンサーっていっても今はいろんな媒体があると思うんですけど、私の場合はアメブロとインスタグラムを中心に置いていて、日々のSNSの更新が仕事になってます。

――どのぐらい更新してるんですか?

アメブロは大体1日4記事から8記事で、インスタはフィードの投稿よりもストーリーをリアルタイムに更新するのが私のスタイルですね。だからフォロワーさんと一緒に日常を送っているような感じです。

――インフルエンサーを名乗るようになった心境の変化って、どんなことだったんでしょう。

きっかけは妊娠出産だったんですけど、妊娠中にあまり文字を楽しめなくなってしまって。それまでは自分の生活の中で本っていうものの比重がすごく高くて、どこに行くにも活字が必要だったんです。それが妊娠してから、ホルモンバランスの影響もあるのかあまり活字が楽しめなくなってしまって。読んでもあまり頭に入ってこなくなってしまったんですよね。

インタビューに答えるはあちゅうさん。

出産前は毎年1冊以上本を出していた、はあちゅうさん。読者としても、自己啓発本やビジネス本から小説まで幅広いジャンルを読んでいたそう。

出産後はやっぱりすごく忙しくて自分の時間が持てなくなって、本を読むこと自体が非日常で贅沢な時間になっちゃったんです。ただ、そんな中でもSNSは見る時間があるんですよね。隙間時間で気軽に情報を得たり、自分の人生を動かすきっかけがもらえたりする。自分と同じような生活スタイルの人にはSNSでの発信のほうが届くんじゃないかと思ったので、自分の発信の中心もSNSになっていきました。

 

work style週末2時間睡眠で会社員と作家業を両立させる

――そもそも、「ブロガー・作家」と名乗るようになった経緯というのは?

ブログを始めたのは18歳のときで、ちょうどSNSっていうものが世の中に誕生した時代でした。それで大学生でブログをやってるっていうことで、いろんなところに呼んでもらったり、ブロガータレントみたいな活動をさせてもらって人生が開いていったんです。

就職は新卒で電通という広告会社に入り、数年後にベンチャー企業に転職し、会社員を6年弱続けました。会社員になってからもブログを続けていたらwebサイトの連載のお声がかかって。今度はそれを見てくれた方から、雑誌の連載や新聞の連載のお話をいただいて、それと同時にTwitterでも発信していたらコメンテーターのお話もいただくようになって。そういうふうにして、メディアで発言したり本を書くことが自分の仕事になっていきました。

――電通っていうとすごく忙しいイメージがあるのですが、作家業とどうやってやりくりしてたんですか?

今思えばよくないやり方かもしれないんですけど、週末2時間睡眠っていうのをずっとやってて。平日はほとんど自分の時間が取れなかったので、次の日会社が休みっていう日は朝まで仕事してました。4時くらいまで起きて仕事して、そこから2時間だけ寝て、6時に起きて、また仕事してましたね。当時はまだ社外活動が歓迎される雰囲気ではなかったので、隙間時間にSNSを更新することができなかったんです。そういうことを社員がして情報漏えいに繋がるんじゃないかとすごくピリピリしていたり。なので、個人活動は土日に集中させてました。

窓際にたたずむはあちゅうさん。

「新人時代は土日にコピーを何パターンも考えてプレゼンに持っていくんですけど、スタークリエイターになった先輩も同じことをしていた。賞を取ったからとかお金を稼いだから楽になるってことはなく、みんなずっと戦ってるんだと知れたのが、自分にとっては良い気付きでした。だからこそ、仕事は楽しくなきゃいけない」

ただ、会社員と個人活動を同時に続けていると、個人としての”伊藤春香”と、メディアに出てるときの”はあちゅう”をどう使い分けていいかわからなくなっちゃって、すごくモヤモヤしていたんです。そんなときに大学時代から私の活動を知ってくださっている女性社長が、「うちの会社だったらはあちゅうを活かした働き方ができるよ」って誘ってくださったんです。それがトレンダーズを創業し、現在はキッズラインの代表をしている経沢香保子さんでした。

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