ビジネスにも愛情を 経営者・高江洲真美がペット事業にかける思い

ビジネスにも愛情を 経営者・高江洲真美がペット事業にかける思い

25歳で起業、会社設立5年目で7つの事業を展開する、株式会社Aimy代表取締役・高江洲真美(たかえす まみ)さんにインタビュー。子どもの頃からの「社長になる」という夢をどのように叶えたのか、そして実際に社長になってからの歩みをお伺いしました。

【高江洲真美プロフィール】
年齢:30歳/職業:会社経営/家族構成:夫
instagram @takaesu_mami

topics飼い主の夢を叶えるペット事業

――今経営している会社について、簡単に教えてください。

5年前に起業して、全部で7つの事業をやっています。メインになっているのはフォト事業ペット事業です。

――7つってどういうことをされてるんですか?

最初はブライダルで起業したんですけど、コロナ禍のタイミングでもともとやりたかったペット事業のほうに本腰を入れ始めました。ペット事業は、一般のお客様に向けてわんちゃんの撮影をしたり、企業様向けのモデル犬のキャスティング手配と商品撮影のディレクションという、BtoBとBtoCの両方をやっています。

モデル犬のキャスティングは、企業の商品にあわせて犬種や体重などの要望を聞き、必要に応じて人間のモデルやヘアメイクの手配、写真撮影、SNS運用までを行うそう。

他にキャスティングと、自分自身と主人もモデルをしているので表に出ることもあります。あとはミスコンのコンテスト運営と、スタジオ経営ですね。

――一般のお客さん向けのわんちゃんの撮影って、よくSNSなどで見かけるお誕生日の記念写真のような?

そうですね。そういう撮影を通して、「飼い犬をモデル犬にしたいけどどうしたらいいですか?」というご相談をいただいたり、逆にこちらからもスカウトしたりして、企業撮影に来てもらうこともあります。

こちらが高江洲さんが経営する写真館のインスタ。かわいいわんちゃんの写真がたくさん!

うちの強みとしては、事務所にいるような演技ができるお利口な犬を集められるっていうより、いつか自分の子をモデル犬にしてみたいっていう飼い主さんの願望を叶えられるというところ。飼い主さんが休みの日にちょっと撮影に参加して、webサイトに自分の家のわんちゃんが載ったら嬉しいですよね。飼い主さんの夢を叶えることが一番の目的なので、ほかにも写真撮影のときも吠えても噛んでも大丈夫っていうふうにお伝えしてます。リラックスした状態で撮影することが大切だと思うのでうちではなんでもOKにしてるんです。

――なんでもOKって運営する側にとってはコストも手間もかかりそうです。それでもこの仕事を選んだ理由はなんでしょうか?

ずっと小さいときから犬や猫に囲まれて過ごしてきたので、いつかやりたいと思っていたんです。父が獣医なんですけど、父には獣医はつらいことのほうが多いから、違う手段でわんちゃんと関われることがあるんじゃないかと言われて。そこからいろいろな経験をして、先住犬と叶えられなかった夢を今叶えていこうっていうのがビジョンにあります。

 

work style子どもの頃から「社長になりたい」

――高江洲さんが会社経営を始めたのは25歳。比較的早いスタートですよね。

会社を経営することはずっと小さいときから決めていたんです。会社経営っていう言葉は知らなかったんですけど、人を笑わせたり助けたりするのが好きだったので、幼稚園くらいのときには卒業アルバムに「なんでも屋さんになりたい」っていうふうに書いてたんですよね。お金持ちになりたいっていうモチベーションで社長になりたいって言ったわけではなくて、自分が会社の顔として何かやれば、人を喜ばせることができるっていうふうに思ってたのかな。

――実際はどのようにして社長になる夢を叶えていったのでしょう?

ゴールが「社長になりたい」だったので、最初は中身をどうしようって(笑)。なので25歳で起業するっていうのを先に決めて、10代の頃からいろんな経験を積んで会社の中身をどうしていくかを考えることに注力していました。

実際にはハワイに留学してブライダルの勉強をしたりとか、自分自身が被写体としてモデルをしたりとか。そうしている中で、誰かの人生の一大イベントに関わりたいっていう気持ちがすごく強くて、これなら信念を持ってできるなっていうことに気付きました。

最初に起業したのはブライダル事業。「一人社長でやっていたので、思い出のレストランで式を挙げたい、予算がない中で前撮りしたい、というような大手の会社ではできないこともアレンジしてきました」

――実際に25歳で起業してみて、どうでした?

20代前半のときって結構怖い物知らずで、いろんなところにアポの電話をかけたりしてたんですけど、相手にされないことも多くて。若くて女性でフリーランスってことで馬鹿にされることもあったので、社会からの信頼を得るというか、これだけの思いをもって自分はビジネスをやっていきたいんだっていう覚悟を決めるためにも、25歳の何月何日に会社を登記するっていう日付まで決めてたので、当時の気持ちでいうとワクワクのほうが強かったです。

――じゃあ不安も特になく。

当時闘病中だったので、それが唯一不安でしたね。24歳のときに入院して、「やばい、(起業を予定している日まで)あとちょっとだ」っていうのがあったので、そっちのほうが心配でした。

――闘病中に起業したんですか。

解離性障害っていう病気なんですけど、記憶が抜けちゃって私生活ができなくなってしまって。退院してからも病院通いが続いたので、一番大変な時期に起業したなっていうのはあります。体調が安定しなくて、1年くらいはしんどかったですね。

――じゃあ起業当時はかなり大変な時期だったんですね。

そうですね、一番大変でしたね。あと私、会社員経験がなくて起業したばかりの頃はそれも苦労しました。会社で行われている業務の正解がわからなくて。一応恥をかかないように、検定を勉強して資格をとったり、学校に行きながら契約社員としていろんなところで働かせてもらって、どういう電話応対をしているかとか、PCスキルはどのくらい必要かとか勉強したんですけど、実際に自分の会社となるといろんな業務が出てきて手探りだったのが大変でしたね。

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