毎朝4時に起きる歯科医師・星安里紗 継続のメソッド

毎朝4時に起きる歯科医師・星安里紗 継続のメソッド

現在都内2医院で院長と副院長として勤務している星安里紗(ほし ありさ)さん。勉強漬け、仕事漬けの日々を過ごしてきた20代を経て、今力を入れているのはなんと朝活での筋トレ。歯科医師としての仕事のやりがいと、朝活を続ける理由、さらには継続のコツまでお伺いしました!

【星安里紗プロフィール】
30歳/職業:歯科医師/家族構成:独身
instagram @_a.star3._(arisa.✩)

topics0から始めて毎日の朝活投稿でフォロワー2,000人に

――インスタで毎日朝活の模様をアップしている星さん。始めたのはいつからですか?

2021年の秋ぐらいです。筋トレしようと思ったときに、仕事してると夕方とか夜の時間がとれなくて、それで朝活を始めました。

――筋トレしようと思ったのはなぜ? もともとしてたんですか?

全くしてなくて。20代のときは細いほうが可愛いと思っていたほうです。でも30歳手前になって、将来健康的でいるためには筋肉かな、みたいな(笑)。
歯医者をしてると、終業後も勉強会とかセミナーがあったり、患者さんの治療計画を立てたり、やらなきゃいけないことも多くて仕事漬けで。学生のときからずっと勉強ばっかりで今も仕事ばっかりだって気づいて、自分の時間を作りたくて朝活を始めたというのもあります。朝って寝てる人が多いんで、LINEとか電話とか来ないんです。それが一番大きいですね。

星安里紗さんのインスタの様子。トレーニングウェアの写真がずらり。

星さんのインスタにはトレーニングの写真がずらり!

――1日のスケジュールお伺いしたいです!

最近は4時に起きて、まずジムに行きます。6時くらいに帰ってきて7時まではZoomつないで読書する1時間。そこから準備して9時に出勤して、仕事自体は18時まで。そこからは勉強会があったりとかその日によって違います。私としては睡眠時間5時間くらいがベストで、23時くらいに寝ると次の日すっきり起きれるかなって感じです。

――朝活はその日に仕事があるなし関わらず毎日ですか?

基本毎日やってます。早起き自体はあんまり苦じゃないですね。

――良い寝起きのために心掛けていることは。

起きたら即カーテンをあけること。それとすぐインスタあげること。それが強制力になってるのかもしれないですね。筋トレを継続するためにインスタ始めたんですけど、先輩に「毎日あげなきゃ継続しないよ」って言われて、一年くらいは毎日フィードも投稿してました。筋トレしてることに気づかれてなくて最初は友達も認識してくれなくてフォロワーは0からです。最近はフォロワーが増えてきたので、逆に更新しないといけないなっていうのもあります。

――今はフォロワーが2,300人超え(※2023年2月時点)。いつ頃からフォロワー増えてきました?

半年くらい経ったころかな。オススメに上がってたらしくて一気に増えました。ちょうどテレビにも取り上げてもらって(※)、そこもきっかけだったのかもしれないです。

※2022年10月に日本テレビ「ゼロイチ」で星さんの朝活の模様が放送されたそうです。

――同じことを続けるのが苦手な人は多いと思います。そういう人に何かアドバイスをするとしたら?

やっぱり表明するのが一番大事かなと思います。やるって決めたら自分の中だけのことにしないで、周りに「やります」って宣言したりとか、インスタで発信し続けたりとか。一人じゃできないかもしれないですね。

work style勉強すればするほど幅が広がる歯科医師の仕事

――歯医者さんの世界ってなかなかイメージしにくいのですが、大学で6年間勉強して研修医を経て、そのあとは?

そのまま勉強し続けて博士号をとる人もいれば、すぐ開業する人もいますし、そこから道がわかれる感じです。

――定番のコースってあるんでしょうか?

大学に残る人と働く人が半々って感じですかね。働きながら勉強する人もいっぱいいるので結構人それぞれ。歯医者ってあまり知られてないんですけど科が細かく分かれていて、インプラント専門だったり虫歯専門だったり専門性に長けてる人もいます。

――その中で星さんはどういう道を歩んでいるのでしょう。

私は大学に残って勉強してから、今はいわゆる一般の歯科医院にいて、ここで幅広く治せるような病院にしたいなと思って勉強しています。歯医者は一生続けたいので、最新の医療についてもしっかり勉強するんですけど、やっぱり人の体のことなのでそれだけではだめかなと思っていて。なるべく人と話せる歯医者さんになれるように、いろんな知識をいれようっていうのが今の段階。20代は歯の勉強しかしてなかったので。

インタビューに答える星安里紗さん。

1年で100冊以上本を読むようにしているという星さん。今日の朝活で読んだ本は?「『ビジョナリーカンパニー』という企業の飛躍のさせ方についての本。ジャンルが偏らないようにいろんな分野を読むようにしています。」

――一生歯医者でいたいと思えるこの仕事の魅力とは。

歯医者ってその場でスッて痛みが消せるんですよ。歯が一本もない人に歯を全部入れてあげることもできる。人の主訴、治してほしいところを全部解決できるみたいなところにやりがいがあります。

――歯医者って一度資格をとったら一生歯医者でいられるものなんですか?

基本的にはいられますね。矯正のように専門性の高い知識がいる技術もあって、勉強すればするほどできることが増える感じです。妊娠出産したとしても週1でも働ける仕事なので、そういう部分でもいい仕事だなと思います。

――星さん自身の結婚や出産について考えることはありますか?

興味はあります。ただ手を動かす仕事なので、出産は産休に入ると一回そこで止まっちゃう気がして、悩みどころではあります。今はもっとスキルアップしていきたいと思っているところです。

turning point1ミリのズレも起こさない完璧な仕事をする

――星さんにとっての下積み時代はいつですか?

研修医のときですかね。指導医に認められないといけない立場なので、一番勉強したかもしれない。

――指導医の先生厳しかったんですか?

そうですね…歯医者って歯を削るイメージがあると思うんですけど、ちょっとでも削り間違えたらもとに戻らない仕事なので、ミスが許されないようなイメージを叩き込まれました。提出物とかも間違ってたらもう終わりみたいな。でも私たちにはすごい怖いんですけど、患者さんへの寄り添い方が半端じゃない人なんですよ。表情ひとつとっても、この人に診てもらったら安心するなって感じさせるような。私もそこから真似するようになりました。

――星さんは診察中どんな感じで患者さんに接しているんですか? 気を付けていることなどありますか?

自分からしゃべらないようにしてます。患者さんに全部言ってもらって。「こういうふうに痛いんだったらこの治療かな」ってなんとなくわかるんですけど、先入観で進めると全然違うこともあるんです。たとえば上の歯が痛いって言ってても原因が下の歯だったっていうことも。よく聞かないと原因がわからない感じで終わっちゃうこともあるので話を聞くようにしています。

――大変ですね、聞き出す能力が必要。

それこそ小学生からも、おじいちゃんおばあちゃんからも聞かなきゃいけない。基本的に患者さんのペースで話してもらうんですが、予約の時間が決まってるんで、そこまでになんとかしなきゃいけないっていうのは見つつ。

カメラに微笑む星安里紗さん。

これまでで大変だったことは?「学生時代のことですが、細菌の名前を全部覚えるとかですかねw 歯科でも微生物の名前や全身の骨の名前を英語で覚えるんです。今は絶対使わない暗記の授業がありました(笑)」

――仕事をする上で特に意識していることはどんなことですか?

後輩にも絶対言うんですけど、「ちゃんとやろう」っていうこと。ざっくりした言い方ですが、絶対手を抜いたり適当にしたらだめなんですよ。人間なので絶対エラーって起きるんです。ちゃんと真面目にやってても1ミリずつズレていったりするので、そのズレをいかになくすかっていうのが大事。まずは気持ちは絶対完璧でいないといけないと思っています。

――ズレはどうやってなくしていけばいいんでしょうか?

ちょっとでも不安だったらやらない、完璧にできるっていう自信があることしかやらないです。そもそもズレないようにする。自分でやることは絶対自分は完璧だと思ってやるようにしてます。私もそう教わってきました。

 

life style何十年も通ってくれるような信頼される歯医者を目指す

――オンオフの切り替えはどうしてますか?

今は残業がない職場にしたんですよ。定時で終わりって決めてます。18時過ぎたら基本連絡見ないっていうスタンス。以前は24時間やってるのが歯医者だと思ってて、私の実家は家族が全員医療系なんですけど、父親は夜中でも病院に行くような人。私はそういうのはやめようと思って。歯医者の場合は職場によって環境が変わるので、オンオフ切り替えられる職場にしました。

――でも先ほど終業してから勉強会があるって言う話もありましたよね。あまり気持ちが休まらないのでは?

勉強会は自分がやりたい勉強をしているので、趣味みたいなものですかね。自分のスキルアップのため。本読むのと変わらないです。歯医者さんによって考え方は違うかもしれないですけど、私の中では人と接するときが歯医者っていうイメージ。人と接してないときはオフっていう感じですね。

――出世したいとかもっと偉くなりたいという気持ちはありますか?

大学に残ってたら教授とか具体的なものがあると思うんですけど、今は地位があまりない環境にいるかもしれない。私の目標としては何十年も患者さんが通ってくれるような歯医者さんになることです。

――最後に、日々大切にしている考え方を教えてください。

いろいろありますね。私いつも朝に思い浮かんだ言葉をインスタに書くんですけど、最近は「魔法の瞬間はない」っていうのを見て良い言葉だなと思って。筋トレは続ければ続けるだけ成果が出るし、インスタも更新すればするだけどんどん積み重なっていったりして今がある感じなので。あとは「思い立ったら即行動」。とりあえずまずやる、やってみた時点でできることが確定してるっていうのが良いなって思ってます。一番は「私には出来ると信じること」。筋トレにも歯科医にも通じる大事なことです!

 

なかなか知ることができない歯科医の世界。興味深い考え方がたくさん聞けたインタビューでした!

■医院情報

デンタルオフィス汐留メディアタワー(院長)
https://www.setaden.com/shiodome/

外神田デンタルオフィス東京(副院長)
https://www.setaden.com/sotokanda/

ranking