医療事務や読者モデルの仕事もしながら、13歳と5歳という年の離れた男の子を育てる鈴木まきさん。ブランクを経て仕事を再開した今、感じていることをインタビューしました。子どものお受験を通して得た気付きにも注目です。
【鈴木まきプロフィール】
40歳/職業:医療事務/家族構成:夫、13歳と5歳の息子
instagram @mm.suzuk(m.s)
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topics40歳、5年ぶりのお仕事再開
――鈴木さんは現在年の離れた二人の息子さんを育てていますが、その間お仕事はどうしてましたか?
最初は客室乗務員として働いていて、一人目の出産のときは産休が終わってから仕事に復帰して頑張っていました。復職したのが長男が1歳のタイミングで、4歳の時に退職。長男の小学校受験を意識して、働きながらではお受験厳しいなっていうので、そこで辞めました。
――お受験のときは母親としてどんな準備をするんですか?
幼稚園小学校受験は親の受験って言われるくらい、親のほうの立ち居振る舞いとか、子どもに対して普段どう接しているかとか、教育に対しての考え方とかを問われるんです。子どもの筆記の出来で合格するかって言われたら決してそうではなくて。改めて子どもと自分の向き合い方っていうのを考えなきゃいけない。
面接で子どもに「お母さんの好きな料理はなんですか?」とか聞かれるんですけど、そういうところで普段の家の状況が暴かれる。父親にも質問があるので、父親も子どもとちゃんと向き合ってないとボロが出ちゃうんです。独特な雰囲気ですよね。
――なるほど。
その後は受験が終わってから派遣で外資系不動産で働き始めてって感じです。二人目出産してからは5年くらい専業主婦をしていて。ただ次男が性格的に受験が合わないなって思って、去年の春ぐらいに主人と受験卒業宣言をして、仕事に復帰。読者モデルのお仕事もそのタイミングでお声がけいただいて、再開して半年くらいです。
――じゃあもし次男の受験が続いていたら?
お仕事してないですね。
――仕事辞めるときに将来の不安やキャリアへの焦りなどはありませんでしたか?
その時は全くなかったです。私、同期の中でも出産が早かったので、結構早々にキャリアから外れてしまっているので。それにCAを辞めたときは年齢的にも30代前半だったので、また仕事をやりたければすぐ見つかるだろうくらいの感覚。
――実際再就職のときはどうでした?
最初の外資系不動産会社の派遣はトントンって決まって。32歳ぐらいで前職と間もあまりあいてなかったですし、前のキャリアが活かせたので。
――最近再開したお仕事はどうでした?
この2回目の再就職が結構大変で。初めて仕事を探すことの壁みたいなのにぶちあたりました。自分の年齢的なものと、子どもがまだ5歳で急に体調を崩すこともあって、向こうも雇いづらい。なかなか条件に合うちょうどいい仕事が見つからなくて。たまたま歯科助手のアルバイト経験があったのでそれで仕事は決まったんですけど。
turning point小さなことで幸せを感じられる心を
――鈴木さんにとってこれまで転機になった出来事をあげるとしたらどんなことですか?
結婚出産が大きかったかなと思います。もともと結婚願望もなくて、正直子どももそんなに願望はなくて。主人が家庭を持ちたい願望が強くて、それがなかったら今もしてないかもしれないな。
――結婚や出産を経験して自分の中で変化はありましたか?
自分よりも優先順位が高いものができましたね。あとは絶対に自分の味方でいてくれる家族の存在っていうのも大きい。特に主人は今私がこういうふうに仕事を再開したり新しいことを始めても、何も言わずに応援してくれて協力してくれる。そういう存在がいるから自分らしさを失わないでいられるのかなって。
――これまでで一番の家族の思い出はなんですか?
主人のお休みが週末だから、朝ごはんをみんなで一緒に作ったりするんですね。ホットプレートを使ってパンケーキ作ったりとか。どこに海外旅行行ったとかっていうよりも、意外とそういうなんでもない日常の記憶のほうが大事なのかなって。
でもこれに気づいたのって、お受験の経験が大きくって。受験で「家族の思い出なんですか?」って聞かれたときに、そういうなんてことないことが大事なんですよって先生に言われて、それで意識するようになったんです。自分たちは何をやったのかなって文字に書き起こしたりして。そこからみんなで参加型でご飯を作ることを始めたので、お受験の先生の一言が気づきを与えてくれました。大きなイベントよりも、小さいことで幸せを感じられる豊な心を育むことのほうが大事なんだって気づかせてもらえたのは、受験を経験してよかったかなと思いますね。
work style仕事復帰で取り戻した自分時間
――そして最近は久しぶりに仕事に復帰。どんな感じでしょう?
最初は家庭と仕事の両立が体力面で大変でした。慣れるのに1か月くらいはかかった気がしますね。家事の効率あげたり。
――もう今は慣れましたか?
そうですね、仕事楽しいですね。それまでは幼稚園行ってお迎えの時間までみんなでお茶してっていう毎日で、そういう時間の使い方にモヤッとしていたこともあったので。仕事を再開してからは、ちょっとあいた2時間でジムに行ったりゴルフの練習に行ったり、有効的に時間を使えるようになりました。働いたほうが自分時間が増えて、すごく充実してます。
――今鈴木さんのお給料ってそのまま家計に入ってるんですか?
100%私の小遣いです(笑)。趣味に使っています。もともとゴルフを10年くらいやってたんですけど、子どもを産んで10年以上やっていなくて、それを再開したんです。将来的にはあと10年くらいしたらシニアの大会に出るっていうのを目標設定してて。自分で勝手に設定した目標だし、お金がかかる趣味なのもあって、これは自分で働いてやりたいなと思っていて。
――その目標は現実的に叶えられそうなのでしょうか?
そうですね、昔は頑張ってやってたので、いけると信じて。なのでInstagramも自分のゴルフの成長記録を発信しています。それをきっかけに仕事も増やしていけたらラッキーですよね。Instagramは以前の私だったらやらない理由をつけて継続していなかったと思いますが、今は目標があるので継続しようと頑張っているところです。
――続けるコツはありますか?
気持ちだと思います! さぼるのも諦めちゃうのも気持ちだから。やらない、面倒くさいっていうのは排除して、今やるか後でやるかの選択肢で考えるようにしています。時間を調整すればトレーニングもゴルフも絶対できるので。
life style子どもたちが何を感じているかに耳を傾ける
――働くのを再開してから、家事はどのようにこなしてますか?
今はだいぶ家事の時間も少なくなりました。朝6時前に起きて、次男が起きるまでの1時間くらいで掃除と洗濯とお弁当作りを終わらせるっていう感じ。仕事してからのほうが時間がタイトなんですけど、効率はすごい良くなりました。
――お子さんを一人育てることと二人育てることの違いは感じますか?
うちは8歳離れているんですが、子どもたちの生活の時間軸が全然違うので、そこで大変さを感じますね。寝る時間起きる時間が違うのでシフトが大変。でも次男はまだ小さいので手を抜けないので、長男にあまり手がかけられないっていうところの難しさがあるかな。
――子育てで気を付けていることはありますか?
以前はガチガチにお受験本とかを読んで、それに沿ってやってたことが多かったんですけど、自分の子どもと思って接するとどうしても視野がせまくなっちゃう。なので一個人として見るようにしています。アドバイスするときも、「私はこうだった」って言ってしまいがちなんですけど、「あなたはどう思うの?」とか彼の感じてることやどうしたいかを聞いてみるようにしています。子どもは情報収集がYoutubeだったりするので、とりあえず本人がよく見てるYoutubeを自分も一度見てみたりとか。自分の価値観とは違う若いコに合わせてみることって、会社とかでも一緒なのかなと思います。
――最後に、日々大切にしている考え方を教えてください。
「無理しない」。特に人間関係で多いと思うんですけど、嫌なことやしんどいなと思ったことは、スッパリ切っちゃうことも大切。断捨離することで本当にストレスがなくなるので、心のざわざわがなく過ごせていいかなと思います。
――実際に鈴木さんが断捨離したものはありますか?
私の場合は人に合わせて何かをする時間。今、仕事や目標のためにやるべきことが明確になったので、周りにあわせてなんとなく過ごしていた時間をトレーニングやゴルフに充てたほうが、圧倒的に何十年先の自分にとって良い。そういうことがわかったので、断ることができるようになりました。
――そう思うと働き始めてよかったですね。
よかったと思います。収入を得る以上に、いろんな部分でいいことがたくさんあったかな。キャリアを積むことだけじゃなくて、パートタイムだとしても、働くことで本当に視野が広がると思います。今までと同じ生活が華やかに、キラキラして見えてくるなって実感しています。
働き始めてからは、反抗期気味だった長男とも会話が増えてきたそう。キレイでお仕事も頑張っている素敵なお母さんでした♡