本当の贅沢さとは自分らしくいられること ラグジュアリーリネンブランド「ホテルライクインテリア」清水葉子

本当の贅沢さとは自分らしくいられること ラグジュアリーリネンブランド「ホテルライクインテリア」清水葉子

turning point大事なのはその人が自分らしく働けているか

――事業として、売上面ではどのように伸びていったのでしょうか?

もともとこういった商品を欲しいと思っていたり、この世界観が潜在的にお好きな方がいらっしゃったのだと思います。好きだということをまだ自覚していないところに、私たちのブランドをご提案し、気に入っていただいて、リピートしてくださるという。だから、お客様 がいらっしゃるところにきちんとお店を出して、お客様の心がときめく商品を出すことを繰り返していけば、必ず売れる商品ではあると思っています。

強いて売上の転機を挙げるとしたら、六本木ヒルズに出店したことでしょうか。けやき坂に通算2年 ほど出店していたことで知名度が上がって、そのエリアを好む富裕層の方に知っていただいて、売上に弾みがつきました。

六本木ヒルズはグランドハイアットの隣と向かいのエリアに通算2年ほど出店(写真は当時の様子)。現在都内では麻布台ヒルズ、東京ミッドタウン、伊勢丹新宿店に出店中。

――では、どこに潜在顧客がいるかを見分けることに最も注力しているのでしょうか。

そうでもなくて、それはいくつかある大事にしていることのひとつに過ぎません。商品開発、価格設定、イメージ戦略など、一個一個に思いがあるんです。中でも特に重要視しているのは人材配置で、ホテルライクインテリアは商品だけでなく組織も私風になっています。

先ほどの六本木店が売上の転機とするならば、仕事をする上での転機という意味ではこんなことがありました。生産部門を作ったときに一緒に仕事をしていた社員が、自分と正反対な気質を持った女性だったんです。私はスピード重視のやり方を好むのですが、彼女は情報をもとに正確に進めるタイプ。2年ほど一緒に仕事をしてかなり意見交換もして、人の性格はこんなに違うのかと心底感じました。

当時は私風のやり方で部門を導きたかったのですが、彼女に任せてみると、彼女の導き方でもすごくいいやり方になっていったんですよね。私がやるよりも何倍も細やかな計画を立て、丁寧に商品を完成させてくれたことが、今の顧客満足を実現させたと思っています。厳しい目を持ってクオリティをコントロールする姿勢が部署内に受け継がれているのを見ると、誰がどんな特性で仕事に取り組んでもいいし、その人らしく導けばいいんだと思いました。何よりも、その人が自分の能力にあった部門で働けているかどうかを私はすごく気にしています。

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