キャリアの棚卸で「できること」を強みに マークスライフ株式会社常務取締役・笹尾里枝

キャリアの棚卸で「できること」を強みに マークスライフ株式会社常務取締役・笹尾里枝

不動産業界で20年以上キャリアを積み上げているマークスライフ株式会社常務取締役・笹尾里枝(ささお りえ)さんにインタビュー。海外駐在や出産を経てキャリアをどのように構築していったのか、キャリアを構築する上で重視すべき人事視点のポイントなどを伺いました!

【笹尾里枝プロフィール】
年齢:46歳/職業:マークスライフ株式会社常務取締役/家族構成:夫、子ども(中2)
X @marks66502896

topics新卒から入った不動産業界が天職に

――まずは、笹尾さんが常務取締役を務めるマークスライフ株式会社の事業について教えてください。

不動産の買取及び仲介業が主軸事業となっていまして、事故物件と呼ばれるような不動産を扱う「成仏不動産」サービスをはじめとして、世の中の困りごとを解決することにフォーカスしたサービス展開をしています。最近では相続不動産にもフォーカスしていて、実家の相談窓口としての新しいサービスが秋にはリリース予定です。こちらは離れて暮らす実家のこれからをサポートするというサービスです。

「成仏不動産」はNHKクローズアップ現代やがっちりマンデーでも取り上げられたサービス。自死や孤立死が発生した部屋の清掃やご供養をしリノベーションして、事故物件でも平気な人に届けていくサービス。

――マークスライフ株式会社に入社される前は、どのようなお仕事をされていたのでしょうか。

実は学生の頃は出版業界に行きたいと思っていたんです。新卒で入社したスターツコーポレーション株式会社は、不動産の会社ではありますが総合生活文化企業として出版会社もやっていたので、出版に関われるかもという淡い期待を抱いて入社しました。ただ、大学四年生のときに苦労して宅建を取ったので、こんなに苦労して取った宅建を使わないのはもったいないなと思って、不動産売買の道に進んだのが不動産業のスタートです。入社4年目で店長、その後人事、上海で海外駐在を経験して、29歳で結婚を機に一度退職して、北京で半年間大学に通いました。

その後、中国の現地採用という形でフランスの会社に3年ほど勤務していたのですが、ちょうどそのとき子どもを妊娠できたんです。不妊治療に4年くらい取り組んでようやくできた子どもだったのですが、隣のマンションのお子さんがベビーシッターに誘拐されるという事件が起こって復帰が不安になって、一度お母さん業に専念しようと専業主婦になりました。

――その後のお仕事復帰はどのタイミングで?

子どもが2歳の時にタイに移住し、自分でアクセサリーを仕入れて日本でネット販売を始めました。その後37歳の時に、不妊治療中、子宮体癌になっていることがわかってタイで卵巣や子宮やリンパを取る手術を受けました。

日本に帰国してからは、自分のキャリアはやはり「不動産×中国語」なので、それを活かして元中国人の方が経営している不動産会社に就職して、投資物件を売買する仕事で不動産業界に復帰。2年ほど働いてから自分で会社を立ち上げました。

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