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turning point起業して一年間売上ゼロ!
――でも、もともとweb制作の会社にいたのでしたら、会社に在籍しながら実現することも可能だったのでは?
そうですね。社長とも距離が近い会社だったので何度か提案したのですが、会社の方向性と照らし合わせたときに新規事業として受け入れるのは難しいという判断でした。それが起業のきっかけのひとつでもあります。
そのタイミングで、全然業界も職種も違う友人3人と「アプリの会社を作りたい」という気持ちが一致して、同じ志を持って力を合わせればできるんじゃないかと思い、起業したという流れですね。
――では起業することになって、具体的にはどんなことから着手しましたか?
仕事ではないんですけど、半年間は3人ともプログラミングの勉強ばかりしていました。まずは自分たちでアプリを作れるようになるべきという思いがあったので、アプリを企画して作り世の中に出してみようと。
システム会社としてやっていく上で、会社を拡大していくにはエンジニアの方を採用する必要があると考えていたので、自分たちがアプリを作れもしないのに人を雇うのは難しいと思いましたし、なにより自分たちはそういうことをしたくなかったんです。
――実際にアプリはリリースまでできたのでしょうか?
そうですね、一年目で二つアプリを出しました。例えば観光のアプリで、飲食店のクーポンを掲載したり、地図でおすすめの場所にピンを立てて見れるようにしたり、行きたいところをブックマークできたりというようなアプリです。二つとも売上ゼロだったんですけど、やり遂げたというのは良い経験になりました。
――でも、売上ゼロなんですよね…? そこからどのように会社を運営していったんですか?
一年間終えて、「これは会社としてやり方が間違っているかも」と思うようになってきて、受託開発を始めたんです。最初に作った二つのアプリは自分たちで考えたものだったのですが、企業さんから「こういうものを作ってほしい」という依頼を受けて、アプリを作るということを始めました。それで徐々に軌道に乗って、売り上げができてきました。やってみて初めて気付きましたね、「みんなこうして売上を作っているんだ」ということに(笑)。
2年目からは受託開発をメインにいろんなアプリを作らせていただいて、運転資金が出来始めて落ち着いた頃に、自分たちの作りたい勤怠管理サービスに着手しました。構想自体はずっとあったので、ようやくという感じでしたね。