看護師というキャリアを経て起業をした、株式会社Medi Blanca代表の横山佳野(よこやま かの)さんへインタビュー! 障がいを持っていたり特別なケアが必要な子どもに対して、どんなケアやサポートがあるのか、看護師のキャリア形成などについてもお伺いしました。
【横山佳野インタビュー】
年齢:35歳/職業:株式会社Medi Blanca代表取締役・看護師/家族構成:独身
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topics人生をもっと楽しく…看護師から経営者へ!
――株式会社Medi Blancaの事業内容を教えていただけますか?
医療的ケア児(NICU等に長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引等の医療的ケアが日常的に必要な子どもたち※)や、障がいを持った子どもとその家族に寄り添う、小児専門の看護師のケアリングサービス「ソイナース」という事業を展開しています。主に東京都23区内を中心に対応していて、地域で助け合いをしていた昔ながらの育児スタイルのように、私たちがプロのご近所さんとしてサポートしています。
訪問看護事業も行っていますが、通園・通学の送迎支援や、修学旅行への同行などにも対応しています。看護師がいることで、健常児の子どもたちと同様の活動機会を得られたり、親御さんが働きやすくなるような環境を作ることを大切にしています。
※厚生労働省ホームページより引用
――どのぐらいの頻度で利用される方が多いのでしょうか?
人によってではありますが、週1~3ぐらいの方が多いです。送迎で利用されている場合は朝の時間帯だけ毎日というようなご利用のされ方ですね。
――利用料金はどのくらいかかるのでしょうか?
医療保険を使うので、基本的に親御さんのご負担は交通費だけなんです。通常子どもの医療費は2割負担なのですが、東京都の場合は医療証があればその部分も控除されます。だから私たちの事務所がある神保町や看護師の家から、訪問するご自宅までの交通費だけで利用ができます。
――ソイナースで働いているのはどんな方が多いですか?
子どもの看護を経験している看護師さんが全体の7割ぐらいですね。救急やICU(集中治療室)を経験している方も1割ほどで、看護師の中でも勉強して自分で物事を判断できる人たちを見極めて雇用するようにしています。私自身ももともと看護師としてICUで働いていました。
また、朝の送迎だけとか夕方の時間帯だけ働くこともできるので、子育て中でまだフルタイムで働くのは難しいという方も働いています。今ですと介護施設やデイサービスの派遣のバイトは多いんですけど、小児で働いている人はおじいちゃんやおばあちゃんを看たことがないので、自身の経験が活かせないことも多くて。そういう人にとっては、小児を看れて、かつ隙間時間で働けるので、働きやすい環境ではないかと思います。