「こうするべき」に囚われない新しい働き方を目指して 株式会社エニタイムズ代表・角田千佳

「こうするべき」に囚われない新しい働き方を目指して 株式会社エニタイムズ代表・角田千佳

work styleイタリア人の夫と出会い複数拠点で生活

――角田さんは複数の拠点で生活をされているとのことで、今回もイタリアと日本をオンラインでつないで取材させていただいています。どういうサイクルで行き来しているのでしょうか?

第一子の妊娠前は頻繁に日本とイタリアを行ったり来たりできたんですけど、今は年に1回、2~3か月日本にいて、あとはイタリアです。イタリアの中でも山の中を行き来していて、春夏はほとんど山の中で暮らしています。もともと自然が好きで、なるべく田舎に住みたいと子どもの頃から思っていました。

――イタリアに来たのは結婚がきっかけですか?

そうですね。夫とは東京で出会ったんですけど、たまたま彼がイタリア人だったので。イタリアってすごく家族を大切にする文化があるので、だったらお互いの両親がいる国を行き来するような生活をしようという話になり、日本とイタリアの二拠点で生活することになりました。私自身東京で生まれ育ったので、国内外問わず東京を出て生活してみたいとずっと思っていたという理由もあります。会社自体も、その前の2017年1月からフルリモートワークにしてオフィスを解約していたので、それもあって二拠点生活にも踏み切れました。書類のやりとりもないですし、自動化、効率化も進んでいます。

2017年に婚約し、2019年4月に入籍。写真は第一子が生後三カ月のときのもの。

――育児はずっとイタリアでされているのでしょうか。

完全にイタリアメインですね。妊娠したときに、日本とイタリアのどちらで産むかを考えたんですけど、私の仕事も家族も日本なので、もし日本で出産したら当分日本から出ないのではないかと思ったんです。その他、育児や仕事の環境や状況も含めた上で、だったらこのタイミングでイタリア中心に生活を変えてみようと思って決めました。

――仕事との両立はどのようにされていますか?

義理の家族の方針や住まいの立地の関係で、3歳の幼稚園入園まで保育園に預けることが難しいので、自宅保育をしながら仕事をしています。夫も自由なワークスタイルな上、育休も2年間取っているので、育児や家事は二人で分担したり、周りのサポートを受けながら行っています。

今長男は2歳になったところなのですが、0歳の頃から活発な子で、とにかくいろんなことに興味津々で一日中外で走り回って遊んでいます。パソコンなんて開くと、キーボードも叩きたくてしょうがなくなるので、仕事がほぼできない状態で…。なので、夫婦だけでなく、家政婦さんやベビーシッターさん、両方の家族などの皆にサポートしてもらいながら、仕事をしているという感じです。

――経営者として妊娠・出産を経験して、仕事にどんな影響がありましたか?

もちろん子どもを産む前に比べて、仕事に充てることができる物理的な時間はかなり少なくなりました。ただ、人って追い込まれるとそれまで思いつかなかった新しいアイディアや解決策が出てくるみたいで、この2年間はかなり仕事の自動化や効率化も進んだので、その点もよかったと思います。

それと、私たちの会社ではライフスタイルやワークスタイルに関する事業をやっているので、いろんな人の気持ちや課題を理解することがとても大事だと思っています。だからこそ、実際に妊娠、出産、育児を経験したり、働きながらの育児をすることで、今まででは絶対出てこなかったアイディアや視点も出てくるようになりました。自分と同じような状況のユーザーさんたちに、実体験を通した寄り添いもできるようになったので、すごく良い経験ができています。そして、想像していた以上に育児も楽しんでいて、それが仕事へもプラスになっています。

life style家族としてワクワクできるような働き方を選ぶ

――では今後の展望を教えてください。

まだ決まってはいませんが、家族でさらに拠点を増やす可能性があって。イタリア国内かもしれないですし、アブダビかもしれないですし、まだわからないんですけど。

――アブダビですか? 新たな事業を展開するとか?

そこに仕事があるわけではなくて、特に夫がアブダビが好きでよく家族旅行で行っているんです。好きだから拠点を増やして、仕事や働き方のほうを生活にあわせていこうという考え方をしています。私の仕事に関しては、アブダビからでもイタリアの山の中からでも基本的には変わらないので。こうするべきだという社会の枠や固定観念に囚われないで、家族としてワクワクする選択をしていきたいと思っています。

イタリアでの暮らし。

事業に関しては、ANYITMESの家具の組み立てだけで毎月80万円くらい稼がれている方が出てきたり、ANYITMESを通して副業を始めたことで自信がついて独立できたとか、ANYITMESによって人生が良い方向に変わったと言ってくださる方が増えてきています。一歩ずつ前進していってより多くの方に便利に使っていただけるようにしたいですね。この事業を通していろんなワークスタイルやライフスタイルを提案し続けて、いろんな選択肢があることを伝えていきたい。決まった生き方だけじゃなくて、いろんな生き方を選んでいいんだということを提案し続けられる事業にしていきたいと思っています。

――最後に、日々大切にしている考え方を教えてください。

「愚公移山」という言葉です。一緒に起業した友人のお母さんがいつも言っていた言葉で、友人にはあまり響いていなかったようなのですが(笑)、私にはすごく響いて。

どんな困難なことでも、信念を持って努力を続けていけば、やがては成就するという中国の故事です。私が目指しているのは社会課題解決という大きなことに見えますが、大事なのは一歩ずつ地道に前進していくことだと思っているので、この言葉を大切にしています。

 

現在はイタリアで生活しながら、第二子を妊娠中の角田さん。今後どんなライフスタイルを送っていくのかも気になります!

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