本当の贅沢さとは自分らしくいられること ラグジュアリーリネンブランド「ホテルライクインテリア」清水葉子

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life style料理はできない、それでも良い

そういったひとつひとつの経験が積み重なって今に繋がっているので、私は何よりも自分の心の動きを大事にしています。なぜ自分がそう思うのか、日々どんなことを感じているのかがすごく大切なんです。

例えば朝何かを感じて、会社に来てから「おはよう、あのね」って社員に伝えたりすることもしょっちゅうあります。会社をやっていくには予算のような数字を組み立てる仕事も必要ですし、もちろんやっていますが、起業家はこの世にないところから物事を組み立てるから、こういった抽象的な考え方も事業に入れていかなきゃいけないと思うんです。実務とこのふわふわとした思考を繋げることが、私にとってはすごく重要です。

――そういった日々の心の動きは、日記にまとめたりなどされているのでしょうか?

日記に書いたとしても、一日後には全部捨てちゃいます。時間が経つともう古いものになってくるので。記録として残したいわけではなくて、感じたことから自分の最新を見つけ出していきたいんです。

現在小学生の息子の母親でもある清水さん。「料理はできませんが、その分子どもとは本気で遊ぶようにしています。鬼ごっこもいまだにしますし、習い事を一緒に受けて上達ノートを作ったり」

――お仕事と家庭の両立はどのようにされていますか?

起業をするには大変なことがたくさんあると思うんですけど、育児もそうで、そのふたつを掛け合わせてやっていくことは相当大変だと思います。私の場合はどのようにしたかというと、子どもを産むまでにある程度社内のチームが機能するようにしていて、私が一年いなくても会社がまわるくらいには実務は任せられるようにしていました。そういった体制が整っていたので両立は可能ではありましたが、もし起業したばかりの時期に育児が重なっていたらどうなっていたんだろうとは思いますね。

――働きながら育児をしていると、子どもに時間を割けないことに罪悪感を感じる女性もいるかと思うのですが、清水さんの場合は?

たしかに、「女性が働いて子どもが可哀想だ」と周囲に言われている気がしましたが…よくよく考えてみると、実際にそういうふうに言われたことはありませんでした。私自身が専業主婦の母に時間をかけて育ててもらったので、同じことができない自分を責めていた部分があったのかもしれません。今はそういう自罰的な考えは捨てて、「得意なことをする」と開き直っています。例えば私は料理は苦手ですし、しません。でも家族も「それで良い、あなたは料理はできない」と理解をもって受け入れてくれるので、万能を演じないほうがうまくいくのではないでしょうか。

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