株式会社ニットで営業・広報を担当しながら、自身でも会社を立ち上げた株式会社令和PR代表の小澤美佳(こざわ みか)さんにインタビュー。小澤さんの考えるPRとは、「経営者を支えたい」という思いを持ちながらなぜ自身も経営者の道を進むことを選んだのか、伺いました。
【小澤美佳プロフィール】
年齢:39歳/職業:株式会社令和PR代表取締役/家族構成:夫、子ども二人(2歳、0歳)
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topics代表と会社員の二足のわらじでPRの可能性を探る
――株式会社令和PRの事業内容を教えてください。
お客さまのPRの支援をしています。採用や売上などの課題に対して、PRでどんなことができるかということを課題の洗い出しから、目標達成に向けた企画提案、リリース後の伴走までしています。
――小澤さん自身は、令和PRの代表を務めながら、株式会社ニットで会社員としても在籍しているとのこと。
そうですね、株式会社ニットでは、エンタープライズの営業と広報を担当していますが、そちらは今育休中です。
――起業する前はどのようなお仕事をしていたのでしょうか。
もともとリクルートに10年いて、HRの営業を担当していました。その後、中米のベリーズという国に単身で移住をして、現地で観光の会社を自分で立ち上げて運営していました。帰国後はITベンチャーのニットに入社して広報の立ち上げをして、2023年5月に令和PRを立ち上げました。
――ベリーズへの移住は、会社の異動などではなくて個人でですか?
そうです。すごく旅が好きで、リクルートに在籍していたときも2週間くらい休んで中東や南米、アフリカなど、世界中へ旅行に行ったりしていたんです。成果さえ出していれば休みがとりやすい会社だったので。ベリーズへは、移住する4年くらい前に旅行で行きまして、そのときに現地で知り合った日本人の観光業の社長さんに「来ない?」と誘われて、思い切ってリクルートを辞めて移住することにしました。そこの会社には半年くらいお世話になりましたが、自分の力でやってみたくなったので、現地で観光の会社を立ち上げました。

ベリーズ移住に伴い、当時の婚約者とも別れたそう。「結婚相談所に通うほど本気の婚活をしていたのですが、トントンと結婚に進んでいくことに迷いがあったのかもしれません。リクルートでもこの先どうしようかと考えていた時期だったので、海外に住んでみたいという夢を取りました」
――では小澤さんにとっては、令和PRは二社目の起業ということになるんですね。令和PRを起業しようと思ったきっかけは?
いろんな企業にPRの可能性を広めていきたいという理由が大きいです。ニットは社員数30人くらいのスタートアップベンチャーなのですが、広報に力を入れたことによって、会社の採用力やお客さまのリード効果や資金調達など良い影響が出たと感じました。なので、PRをやることの可能性は、どんな企業にもあると思うんです。またPRの在り方自体も過渡期にあるといいますか、これまではCMに何百万円、何千万円と予算をかけることがPRの主流だったので、大手にしかできない状態でしたが、今はSNSやオウンドメディアなど自分たちで発信できるツールも増えて、どんな企業も挑戦しやすいものになっています。
――PRや広報の仕事の魅力はどんなところにありますか?
広報の力で会社を前に進めるのはもちろん、その業界すら変えていけるところです。博報堂ケトルの嶋さんが書かれた『「あたりまえ」のつくり方』という本が大好きなのですが、PRの仕事はテレビや新聞に取り上げられたりSNSでバズったりするだけじゃなくて、世の中の当たり前を作っていく仕事だということが書かれています。誰にも知られていない良いものを、PRを通じて世の中の多くの人に知ってもらうことで、会社の価値を上げたり、ひいては業界を変えていける。そう思うと本当にPRの力はすごいし、やりがいもあるし面白いなと思いますね。