愛沢えみり 30代の働き方改革~なぜ仕事1000%で働くのをやめたのか~

愛沢えみり 30代の働き方改革~なぜ仕事1000%で働くのをやめたのか~

lumilyを運営する株式会社voyageの代表取締役・愛沢えみりさん。元カリスマキャバ嬢で、現在はアパレルや美容を中心にさまざまな事業を手掛けつつ、インフルエンサーとしても若い女性から多くの支持を集める彼女が、30代半ばを目前に感じた違和感とは? lumilyの立ち上げにもつながる30代の今の働き方を中心にお話を伺いました。

【愛沢えみりプロフィール】
株式会社voyage代表取締役。元歌舞伎町No.1キャバ嬢であり「小悪魔ageha」専属モデルとしても活躍した。現在はアパレルブランド「EmiriaWiz」、スキンケアブランド「norm+」、美容クリニックのプロデュースを行うほか、SNS、Youtube、書籍などで発信する内容が、多くの女性からの支持を集めている。
instagram @emiri_aizawa

topicsコロナ禍で会社のありがたみを感じた

――2022年のお仕事を振り返っていきたいんですけど、今年は2月にまず本の出版があって。

え!? 今年の2月でしたっけ? それ一番衝撃かも(笑)。激動の1年。

――4月にnorm+がスタートして、9月に伊勢丹でのポップアップ。8月にはプロデュースしたアイドルもデビューしました。

そうですね。12月にもEmiriaWizのポップアップが控えてます。来年はクリニックも移転するので、物件借りて内装入れてっていうのは今年動いてましたね。会社としては初の新卒採用のコが入ったのも大きいことかもしれない。

――voyageは今何年目ですか?

12月で8年目ですね。EmiriaWizを先に始めたので時期はずれます。

――愛沢さんにとってこの7年間で、経営者としての転換点はありましたか?

始めた当初は会社っていう意識がまだ薄くて。キャバ嬢のときは、会社はあったけどまだプレーヤー気質が強くて、キャバ嬢だし自分で売上作ればいい、自分で全部決めればいいっていう感覚。
コロナ禍がきっかけで、これまで会社に助けられてたんだってことに改めて気づいたんですよ。EmiriaWizも愛沢えみりっていうブランディングも、会社があったからこそいろんな発信もできたし支えてもらえてた。一人だったら商品を売ったり発信をするにも限界があったので。そう思ったら、会社も自分主体じゃなくてもっと組織化していきたいなと思うようになりました。

――今後は愛沢えみりよりもvoyageを大きくしていきたいという。

そうですね。でもバランスがむずかしくて。この一年くらいは、会社や事業を押し出そうとして、自分は隠れてようとも思ったりして。

work style安心させたいから100億円企業を目指す

――愛沢えみりとしての発信力も大きいと思うので、隠れようと思っていたというのは意外です。愛沢さんは承認欲求強いほうですか?

承認欲求ね、たぶんないんですよ私。遊びに行くのも得意じゃないし、お酒も飲まないし、誰とも会わないで生きていけるし。自分を見てほしいっていうよりかは、いろんな人を観察してるほうが好き。だからこそ自分のインスタとかも客観的に見えてて。「これを載せたらこう思われるだろうな」っていうところが先ですね。

――だから自分が会社から引いててもいいやっていう。

そう、一時はそれが一番いいと思ってやりすぎちゃって。インスタも全然更新しなくなっちゃって、Youtubeも自分じゃなくてまわりのコを載せたりしてたら、自分感薄くなりすぎちゃって。愛沢えみりっていうのがあまりにも薄くなりすぎたら、意外と全事業プラスにはならなくて。

――自分自身で発信することも、会社の良さのひとつだったかもしれない。

社長が自分で発信したりするほうがちゃんと思いも伝わって会社のためになりますよね。だからと言って自分だけが出て宣伝してっていうのじゃないから、そこを活かしつつ全事業の底上げもしつつ、二軸でやらなきゃいけない。3倍くらい大変になりました(笑)。今葛藤中です。

――今後会社をこうしていきたいという目標はあるのでしょうか。

年商100億にしたいっていう思いはありますね。7年間やってこれたことも自分の中では自信になってるんですけど、次に向けてはそれかな。voyageは女性の多い会社なんですが、私も30歳を超えて女性には年齢によってステージがあると実感しているので、そのステージに沿った働き方を考える会社でありたいと思っています。それが実現できる会社にするためには、売上もある程度確保しなきゃならないと思うので、5年で100億円くらいの売り上げを作れる会社になりたいですね。

インタビューに答える愛沢えみりさん。

仕事の原動力は?「やってて楽しいのと、ここまで頑張ってやってきたから続けたいっていう思い。それでやるからにはいい方向にもっていきたいなって思いますね」

life style年齢で変わった仕事への向き合い方

――ところで最近インスタで働き方改革してるって書いてあるのを見ました。

そうなんですよ。

――そう考えるきっかけが何かあったんですか?

年齢で変わったんです、私の気持ちが。20代とか30代始めの頃はもう死ぬ気で頑張りたい、1000%仕事っていう。仕事がうまくいくことが本当に幸せだったんですけど、ふとしたときに「あれ?」みたいな気持ちが大きくなって。何がしたいとか、何かがあったからとかじゃないんですけど。それで、自分のプライベートな時間も大事にしないとだめだなって思ったら、今まで通り仕事に1000%の力では取り組めないと思って。
ちょうどそのタイミングでいい人材にも出会えて。もちろん仕事は好きなんですけど、そういう自分の気持ちを大事にするようになりました。

――働き方で変わったところを知りたいです。

朝から晩までだらだらやるんじゃなくて、スケジュール管理を徹底してやるようになりました。大まかには、月火水は一日会議で撮影もしなくていいって割り切る、そのかわり木金土日は自分のできるYoutube撮影をするとか。

――理想の働き方ってありますか?

今結構自分の中では理想ですね。仕事もして、ある程度プライベートの時間もとれて。無理してたら続かないので。意外とその時々で自分の中では理想の働き方ができてるから、大変な中でもそこまでぶっ壊れずにやってこれた。
私ね、土日休むとか向いてないんですよ。海外旅行のときとかにまとめて休んで。

――海外旅行に行ってる間は、仕事のこと忘れて楽しめます?

全然考えてますね、会社のこと。でも海外行くと環境が変わってリフレッシュできて、目の前の課題を考えるっていうより、今後こうしていきたいなとか、普段思いつかないことが出てきて、前向きな気持ちになれますね。

――息抜きってどうしてるんでしょうか?

息抜いてない(笑)。息抜いたら終わりそうで。ただ昔は息も抜かずに超全力疾走だったのを、今はジョギングくらい? でも仕事好きだからやってるっていうのがあるんで、あんまり息抜きを求めてないかもしれない。今後息抜きを求める自分が来たら、たぶんその時間を作るんだと思う。

――子供がいる人生や結婚して家庭に入る人生を想像することはありますか?

ありますよ! 子供はほしいですね。昔は結婚して家庭に入ってっていうのも考えましたけど、自分のやりたいことをやりたいから、現実的にはないかな。仕事の楽しさを知ってしまうと、相手に人生委ねるのいやだなって。どうなるかわかんないし、自分で決めたいし。

future春までに経営者としてのレベルをもっと上げたい!

――今の自分の目標はありますか?

会社を組織化すること。今いろんな事業が動いてるので、全体的に大きくしていきたいっていうのと、新事業も始めていきたいので。BtoBで会社としてやっていけるようなものを考えていて、それができると会社としてもっと成長できると思うので進めていきたいですね。

――上限をレベル100として、今自分の経営者レベルはどのくらいだと思います?

結構低めですね。今頑張り中なので、伸びしろあると思っての45(笑)。100にはなれないと思うし、ならないほうがいいとも思うんですね。80を目指して残りの20はまわりの人が「ちょっとポンコツだな」と思って助けてくれるぐらいでいい。だからあと35はレベルをあげたいですね。

――何歳くらいまでにレベル80になってるイメージですか?

もう早急にいかないとやばいかもしれない(笑)。とりあえず来年の春までに65くらいかな。

――最後に、lumilyはどんなサイトになってほしいかメッセージを。

私自身すごい楽しみです。経営者としてもそうですし女性としてどう働くかっていう、私がいま努力しているところがlumilyっていうメディアそのものだと思うので。
30代以降の働き方や、ママになったり結婚してからの生活ってこの数年でガラッと変わったと思う。SNSでは先行して見れたりしますけど、メディアとして見る機会はまだ少ない気がするので楽しみです。輝いている女性にたくさん出てもらって、それを見た人がまた頑張ろうと思ってくれたらいいですね。今の若いコにも「30代以降もこうやって生きていけるんだ」って思ってもらえるといいな。

年齢による気持ちの変化には共感できる方も多いのでは。自分にとってその時々に最適な働き方を探していきたいですね。lumilyでは今後さまざまな働き方・生き方を紹介していく予定なので、ぜひ参考にしてみてください!

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