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life style34歳、子どもとの時間を優先して仕事を辞める(真弓)
――お二人とも20代で子供を産んでるんですね。
真弓 そうです。結婚、出産、離婚のタイミングは一緒です。
真木子 どういうことよ(笑)。
真弓 年齢にあわせて4年ずれてるくらいでだいたい同じだと思ってもらって。
――20代はお仕事も忙しかったんじゃないかと思うんですけど…。
真木子 せっかく入った業界だし志は高かったんですけど、それ以上に私は体の声に耳を傾けてしまって。子供がすっごいほしいと思っちゃったんですよね。若いときに。働くのはあとでも働けるけど、子供は今しか産めないって。今子供産まなかったらいつ産むんだろうみたいな。
――真弓さんは仕事への向き合い方はどんな感じでした?
真弓 私は新卒一年目はとにかく、毎月高い手取りがあることと、同期も17人いたのでそこにいる会社の人たちと会うのが楽しくて。仕事自体よりもそこの同志に会うのが楽しかった(笑)。
真木子 楽しんでたよね! 人間関係をね。
真弓 そう。最初は堅苦しい部署にいたんですけど、2年目からは新しいチームに招いてもらって。コミュニケーション好きだから、お客さんのところを訪問して提案してっていうのが楽しかったね、やっぱり。それで出張で全国あちこち行けるし楽に儲けられるなって感じで。でもいつか辞めたいとも思ってた。
――辞める決め手になったのは?
真弓 娘が5歳くらいのときに、辞めてほしいって言われたんですよ、会社を。忙しくってママいつもおうちにいなくてやだって言われて。ほかの子はみんなママが迎えに来るのにって。子供が小さい時期って短いだろうから一緒に過ごしたいなって思ってたので、そのタイミングで辞めたんです。34歳くらい。自分で不動産の投資とかをして、これが多少成果が出たんですよね。辞めてからは本当に自由な生活をしてます。
真木子 自由人だったよね、あなたはね。
真弓 真木子は結構、レールに乗っかる人じゃん。「結婚もしてなくて、仕事もなくなって、不安じゃないの?」みたいなのをすごい言われたのを覚えてる。「何が不安なの? 私このまま50になるの? そのまま仕事続けるほうがずっと不安なんですけど」っていう話をしたよね。今一番最高じゃん、みたいな感じだったかも。私的には。
――結構二人の考え方が違うんですね。
真弓 割と違う、似たような人生歩んでる割には。
真木子 実は真逆かもしんない。
――考え方が違いながらも、疎遠になることはないんですか?
真弓 考え方が違うことに気付いたのなんて、今掘り下げてみてですよ。私たち一番上にお姉ちゃんいるんですけど、その長女と比べれば似てると思います。
真木子 お姉ちゃんも仲良いんだけど、アーティスト気質なんですよ。
真弓 文学少女だね。
真木子 それに比べたら私たちは似てたんだけど、私のほうが真面目で世間的に見るところのエリート街道で、妹のほうが自由人だった。それが今の仕事にも通じるところがあるよね?
真弓 うん。うちの父がエリートサラリーマン気質なので、姉はそこに絶対影響を受けてるというか、父に言われたんだよね? 「お前はバリキャリになれ」って。だから外交官になるって言ってた、小さいとき。真木子はそういうの好きだったよね。政治家とか外交官とか。ゴールドマンでも絶対一番上に行く、とか。
真木子 あと社会を変えたいとかね。正義感が強かったんだよ。
真弓 私は美容師になるって言ってた。私は自分と自分の周りがハッピーだったらいいなっていうタイプではあったかも。
future億稼ぐ姉妹が大切にしているマインドとは
――そんな20代・30代を経て、いま大切にしていることって何でしょうか。
真弓 人の気持ちですね、今一番大事にしてるのは。いろんな人がいて、それぞれの考え方や正義のもとに頑張っているんだというのをひしひしと感じる事が多くなりました。私は今まで「自分はこうだ」って信じたことをやるっていうのを主義にしていたんですね、いろんな人の意見を聞くとブレちゃうし。でもこの世の中でまわりを無視して生きていくというのは無理。いろんな正義があることを認めて、正しいこと間違ってることもあるけど、みんながそれぞれの思いがあるっていうのが世の中なんだと。なので、自分にもそれをくるっと受け止める大きい器が必要だなって。皆さんの気持ちを大事にすることによって、結局自分も救われるっていうのを体感してます。
――謙虚であれというか。
真弓 そうですそうです、そうすることによってみんなとの関係がよくなったりもする。私が私がってやってると、正しかろうと間違ってようと誰もついてこなくなっちゃうので。やっぱり人それぞれの意見を全部、尊重したいです。
――真木子さんはどうですか?
真木子 なんだろうな、いっぱいありすぎて…。でも、毎日毎日を充実させることとか、every momentを楽しく生きることはすごく大切だと思ってます。一日を振り返ったときに、今日すごく機嫌よく楽しく過ごせたかっていうこの一日をすごい大切にしてて。30代に自分を押し殺してでも頑張らないといけない時期があったからこそ、今は自分がやりたいことをやっとできてるから、一日一日を楽しく過ごすっていうことを意識してます。
――それって先ほど真弓さんがおっしゃっていた「自分や自分の周りがハッピーであること」にも近いような気もするんですが、真弓さんからの影響ってあったりします?
真木子 真弓はそういうことを本能的にわかってる人だと思うんですよね。だから若い頃から本質に迫るのが得意で、私のほうがどっちかっていうと肩書きとか、エリートであることに固執しちゃうタイプだったかもしれない。妹はそういうところも全部簡単に捨てちゃって、自分はこれがやりたいっていうのをすごいわかってる子だったなって思いますね。私も今やっとそれができてる。
――やりたいことできてると感じられたのは、いつ頃からでしょうか?
真木子 ゴールド・マンサックス辞めるちょっと前、38歳くらいからかな。もうSNSやオンラインの世界で生きていこうと思ってたんで。ゴールドマン・サックスで働きながら、第二の人生に向かって準備してたので、そこからはやりたいことをできてると思いますね。
誰もがうらやましくなる生活も、20代、30代の積み重ねの上に成り立っているということが知れた今回のインタビュー。インスタグラムでは肩書きを名乗って活躍しながらも、肩書きにとらわれないお二人の自由な心や考え方も素敵でした!