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turning point2回の流産と良い意味での諦め
――出産は選んでこのタイミングになったのでしょうか? 39歳という高齢出産で、会社経営も10年前後で、公私ともに大変なタイミングだったのでは。
選んだわけではないです。実は出産をする前に2回流産していて。2回目の流産が37、8歳くらいだったので、これは次のステップに行かなければと思い体外受精にトライした結果、このタイミングでした。本当は35歳くらいで授かれたらと考えていたんですけど、計画通りにはいきませんでしたね。
出産は自分にとっては一番の大きな転機でした。それまでは、願ったことを自分の行動で思い通りに叶えてきた人生だったのですが、初めて自分の思いや行動だけでは変えられないことを経験しました。妊娠したいときに妊娠できるものじゃないし、産みたいと思ったときに産まれるものじゃない。私の場合は計画無痛分娩で日付まで決めていたんですけど、子宮口が開かず次の日になって、出産のタイミングすらもズレてしまったんですね。何もかも願えば叶うわけではないと、良い意味で諦めができるようになった瞬間でした。
――今後の展望を教えてください。
個人的な目標としては、令和生まれの娘に、胸を張って生きる女性の背中を見せ続けていきたいなと思っています。女性という性別の中には、母親だったり一個人だったり誰かにとっては嫁だったりと呼び名があると思うんですけど、いろんな主語を生きられる女性であり続けたいですし、そういうふうに娘も育っていってほしいと思います。
事業のほうでは、今新規事業に着手し始めているので、会社の二本目の柱を作ってきたいというのがひそかな野望です。
――新規事業の内容、教えていただくことはできますか?
ローカルデスティネーションホテルを作るという事業です。旅の目的になるようなホテルを地方に作りたいなと思っていて、地元の岩手に一店舗目を作りたいんです。
――既存の映像事業とは全く違った事業ですね。
一見違って見えると思うんですけど、株式会社真面目ではイベントのプロデュースやディレクションも数多く請け負っているんですね。映像を軸にして、企業さんの社員総会や年間のアワードなどを設計することが今ではひとつの強みになっていて。映像一本でその人の人生を変えていくというミッションから始まり、イベントという1日の体験によって人生を変えていく、その先にあるのがホテルで、空間や場所で人生を変えていくというようにミッションが繋がっています。
――最後に、日々大切にしている考え方を教えてください。
ずっと言い続けているのは、「責任と覚悟」です。世の中、物事を決められない人が案外多いと思っていて。何を食べるか、目的地までどのルートを使うか、A社とB社どっちにするかとか、みんな決める責任を逃れたいんですよね。
だからこそ、責任を持って決めることができて、決めたことを推進していく覚悟があれば、当たり前に選ばれ続けると思っています。それができない人たちのほうがほとんどなので。決めていくこと、決めたことをやり続けることが「責任と覚悟」という言葉に集約されていると思っています。
「今後10年で既存事業を整えて、新規事業にも力を入れていきたい」と語る平川さん。エネルギッシュな女性でした!
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