今さら聞けない!大人の女性が知っておきたい冠婚葬祭マナー(結婚式編)

今さら聞けない!大人の女性が知っておきたい冠婚葬祭マナー(結婚式編)

大人の女性としてきちんと知っておきたいのが、冠婚葬祭にあたってのマナーです。マナーを知らずに失礼にあたる行動に出てしまったり、恥ずかしい思いをすることはできるだけないようにしたいもの。
今回はそんな冠婚葬祭の中でも特におめでたく、昔からのしきたりも多い「結婚式」について、基礎知識やゲスト(友人・同僚)として出席するにあたってのマナーを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

結婚式は「挙式+披露宴」が基本

結婚式は、新郎新婦が結婚を誓う儀式である「挙式」と、夫婦となったことを祝う「披露宴」で構成されています。ときに挙式だけ、披露宴(パーティ)だけという場合もありますし、規模やスタイルなどはカップルによって様々です。

挙式にはどんな種類があるの?

①キリスト教式

結婚式場内のチャペルや一般の教会で行われるキリスト教式は人気が高く、日本で式を挙げるカップルの7割以上がキリスト教式だと言われています。
式はプロテスタントの教会の場合は牧師、カトリックの教会の場合は神父によって執り行われます。
なお教会での挙式の場合は肌の露出が少ない服装にし、写真撮影がNGな場所もあることに気を付けましょう。

②神前式

結婚式場の中にある神殿や、神社で挙げられる神前式は、基本的に親族のみが参列します。しかし場合によっては親族以外でも招かれることがあるようです。式は神官によって執り行われます。本殿にあがるために靴を脱ぐこともあります。

③人前式

結婚の誓いを神仏に対してするのではなく、家族や友人などのゲストに証人となってもらうのが人前式です。宗教にとらわれずに自由に式を挙げられるのが魅力で、式の進行は司会者が務めるケースがほとんどです。

④レストランウェディング

レストランの一角にあるチャペルなどで挙式をし、そのままレストラン内で披露宴を行います。もちろんレストランによりますが、結婚式場などで行われる場合と比べて堅苦しくなく、アットホームな雰囲気であることが多いようです。

最低限おさえておきたい結婚式に関するマナーとは?

結婚式に関係するマナーは意外と多いものですが、ここでは最低限おさえておきたい「出欠連絡」「服装」「ご祝儀」「結婚式当日の振る舞い」についてのマナーをピックアップしてみました。

出欠連絡のマナー

結婚式の招待状が届いたら、できるだけ早めに返事をしましょう。返事が遅れることで新郎新婦が招待客の席次を決められず、迷惑がかかることがあります。
締め切り日が設けられているとは思いますが、招待状が届いてからできれば3日以内、遅くとも1週間以外に返事をするのがマナーです。電話やメールなどで出席するとすでに伝えた場合でも、必ず返信のはがきを出すようにしてください。また返信のはがきの余白には、祝福のメッセージを添えましょう。

やむをえず欠席する場合は、披露宴当日に祝電を贈ったり、お祝いの品やご祝儀などを別途贈るようにしましょう。ご祝儀は出席する場合の3~5割程度が一般的です。

服装のマナー

結婚式の主な目的は「新郎新婦を祝うこと」で、当然ながら結婚式の主役は新郎新婦です。出席者はあくまでも引き立て役であり、新婦より目立つ服装はしないようにしましょう。服装選びにあたっては、その場にいる人たちから見て自分はどうか、どんな印象を持たれるかということをつねに意識し、品や清潔感を保つことが大事です。

【服の色について】

新婦がドレスや白無垢で身に着ける「白」は、特に避ける必要があります。白に近いオフホワイトや薄いベージュなども、遠目で見た場合に誤解をまねく可能性があるため身に着けない方が無難でしょう。

頭からつま先まで黒一色のコーディネートも、不祝儀を思わせるためNGです。黒い服を選ぶ場合は、明るい色の小物を合わせたりして暗く見えないように工夫する必要があります。また華やかな色の服装も良いですが、くれぐれも派手すぎないように気を付けましょう。

【服のデザイン、素材について】

目立つ服装をしないという意味で、肌の過度な露出も控えましょう。胸元が大きくあいた服や脚を露出するミニ丈はNGです。肌の露出が気になる場合は、ショールやボレロ、ストールなどで隠すのもおすすめです。しかし夜に披露宴が行われる場合は、露出度の高めな服装でもOKとされる場合もあります。

ボディラインを強調するタイトな服も悪目立ちする可能性があります。またニットやデニムはカジュアルすぎますし、毛皮も殺生を想起させるため、結婚式には不向きです。

●OKな服装例

※出典元「オールカラー 困ったときにすぐひける マナー大事典 Kindle版」P149

●NGな服装例

※出典元「オールカラー 困ったときにすぐひける マナー大事典 Kindle版」P151

またきちんとした印象を与えるからといっても、女性がビジネスシーンで着るようなスーツはお祝いの場ではふさわしくありません。華やかでありながらも華やかすぎず、品のある装いを意識しましょう。

ただ、会場の雰囲気にあわせることも大事です。会場がカジュアルなレストランなどであれば、服装もややカジュアルな方がその場にマッチするでしょう。

【小物について】

靴はつま先が出るサンダルやカジュアルなブーツは避けましょう。パンプスはヒールがあるものを選ぶと良いでしょう(マタニティの女性は除く)。そして素足や色付きのタイツ、網タイツなどは避け、ナチュラルストッキングをはくようにしてください。

またバッグはクラッチバッグや小さめなハンドバッグを選び、大きな荷物がある場合はクロークに預けておきましょう。アクセサリーは、結婚式では白いパールがもっともフォーマルで上品な印象を与えます。白パール以外でも良いですが、くれぐれも華美になりすぎないよう注意しましょう。

【和装について】

ゲスト(友人・同僚)として呼ばれた場合、未婚の若い女性は振袖でも良いですが、新婦がお色直しに纏う本振袖は避け、中振袖を選びましょう。既婚者の場合は訪問着がおすすめです。黒留袖や色留袖を着ると、親戚側と見られてしまうことがあるので、ゲストとして参加する場合は選ばない方が無難です。

●ゲスト(友人・同僚)として呼ばれたときにOKな和装

●ゲスト(友人・同僚)として呼ばれたときにNGな和装

【平服でOKと言われた場合について】

「平服で来てください」と招待状に書かれていた場合、服装に悩むかもしれません。しかし平服=普段着という意味ではないのです。かっちりとした正装をする必要はありませんが、場の雰囲気を壊さないように華やかで清潔感のある服装を意識しましょう。

おすすめは、フォーマルな印象を与えるワンピースやパンツスーツです。和装であれば小紋でも良いでしょう。

ご祝儀のマナー

【金額について】

割り切れる数字は「別れ」を想起されるため、避けた方が良いと言われています。ですが末広がりの「8」万円や、「10」万円はきりがいいため良しとされています。ただ死を連想させる「4」万円、奇数ながら苦を連想させる「9」万円はNGですので気を付けましょう。

金額の相場は、20代で2~3万円、30代で3~5万円、40代で3~10万円ぐらいとされていますが、相場にこだわらず新郎新婦との関係性で決めましょう。また新札を用意することも忘れないでください。(金額に関するルールは、地域や文化によって異なる場合があります)

※出典元「最新ビジュアル版 冠婚葬祭お金とマナー大事典 主婦の友実用No.1シリーズ(主婦の友社) 」p89

●夫婦や家族で出席する場合は…?
人数分金額を包みますが、2人の場合3万円×2=6ではなく、7万円または5万円プラス品物などにすると良いでしょう。

●子どもと一緒に出席する場合は…?
大人の3分の1~半額程度金額をプラスしましょう。そして、祝儀袋には子どもの名前も加えておきましょう。

●会費制の披露宴の場合は…?
会費制の披露宴の場合は、会費がご祝儀がわりになるため、基本的には別途ご祝儀を用意する必要はありません。ただ会費に少し金額をプラスして、よりお祝いの気持ちをアピールするのは構いません。事前にお祝いの品を贈るのもおすすめです。

●新郎新婦が再婚の場合は…?
再婚である場合でも、初婚のカップルと同じようにご祝儀を渡しましょう。金額も初婚のカップルと同等にしましょう。

【ご祝儀袋について】

紅白や金銀で作った水引(飾り紐)のついたご祝儀袋を使用します。なお、蝶結びの水引がついたご祝儀袋は、結婚式にはNGですので気を付けましょう。また、ご祝儀袋は金額に見合ったものを選び、金額が少ない場合、豪華すぎるものは避けた方が良いでしょう。

※出典元「結婚式お呼ばれマニュアル ~ゲストのためのマナー・服装入門~ (impress QuickBooks) Kindle版」

そしてご祝儀袋の上包みや中袋には、筆ペンなどで丁寧に字を書いてください。金額は3万円であれば、中袋の表には旧字を用いて「金参萬円」と書くとスマートです。中袋の裏には氏名や住所を書きます。

※出典元「結婚式お呼ばれマニュアル ~ゲストのためのマナー・服装入門~ (impress QuickBooks) Kindle版」

結婚式当日はご祝儀袋をむき出しで渡すよりも、袱紗やハンカチなどに包んで出す方が丁寧な印象を与えます。

結婚式当日の振る舞いのマナー

【受付での振る舞いについて】

会場に着いたら、受付で自ら名乗り、「本日はおめでとうございます」とお祝いの言葉を伝えましょう。ご祝儀袋は、表書きを受付の方が読める方向で渡すのがマナーです。その後、芳名帳に記帳をし、席次表などを受け取ります。受付には余裕を持って到着するようにし、バタバタと慌てることのないようにしましょう。

【披露宴会場での振る舞いについて】

披露宴で自分の席についたら、まずは同じテーブルの人たちに挨拶をしましょう。そしてお祝いの場にふさわしい振る舞いや言葉遣いを意識してください。場をわきまえず騒いだり、場を盛り上げようと新郎新婦の暴露話をするのはご法度です。お酒が入ったり久々に会う友人たちを前にして気がゆるみ、場にふさわしくない言動をする人を見かけることがありますが、くれぐれも一緒になって騒ぐことがないようにしましょう。

とはいえ黙りこむ必要はありません。和やかで楽しげな雰囲気を出せるよう、その場に合ったフォーマルな会話をにこやかな表情で心がけましょう。新郎新婦やその親族に対しては、「おめでとうございます」と声をかけるようにしてください。

そしてスピーチや余興をしている間に飲食するのは問題ありませんが、終わったら拍手を忘れないようにしましょう。ただ同じテーブルのゲストがスピーチをしている間は、飲食を控えた方が良いでしょう。

まとめ

結婚式では主役である新郎新婦の結婚を祝い、2人を引き立てるため式の最初から最後まで気を使うものの、必要以上にかしこまる必要はありません。何より、その場を楽しんでいること、2人を祝福している気持ちが新郎新婦に伝わることが大事です。新郎新婦に「招待して良かった」「来てくれてありがとう」と思ってもらえるよう、お祝いの場にふさわしい振る舞いをしましょう。

 

 

※参照書籍・URL
30代なら知っておきたい! 『冠婚葬祭』『作法』タブー Kindle版
恥をかく前に知っておきたい 冠婚葬祭大全 2冊セット (SMART BOOK)
結婚式お呼ばれマニュアル ~ゲストのためのマナー・服装入門~ (impress QuickBooks) Kindle版
知っておくべき結婚式 お葬式のマナー: 非常識な人と言われないための冠婚葬祭の知識 Kindle版
結婚・披露宴初めてのマナー~花嫁からの手紙(HIRO書籍) Kindle版
https://hotel-chinzanso-tokyo.jp/wedding/for-wedding/prepare/
https://www.bus-trip.jp/magazine/tips/33242
https://www.mwed.jp/articles/11585/
https://kimono-rentalier.jp/column/houmongi/wedding-kimono-pattern/

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