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life style一度は結婚で失敗したけれどやり直せる
――今後の展望を教えてください。
「ままよろ」だけではシングルマザーの課題を全部解決できないと思っていて、今後は行政との提携を進めていく予定です。今、熊本県の芦北町との提携をし始めていて、行政とともに芦北町をシングルマザーの街にしていこうという取り組みをしているんですね。芦北町は家賃も安いし子どもの学費や給食費もかからなくてすごく住みやすい街なんですが、働くところがなかったというのがネックだったんです。でも「ままよろ」なら仕事を用意できるし必要な教育もできる。なので、まず芦北町に住んでいる200人くらいのシングルマザーの一割を、「ままよろ」が教育して仕事を用意することをお約束しています。
いずれは各都道府県に「ままよろ」の相談窓口を作ったり、シングルマザーで集まれる街を作って、行くところがなくてお金もないシングルマザーを救いたい。みんなで手を取り合えば、シングルマザー130万世帯の子どもが豊かな気持ちになって、良い人生を送れると思っています。これを10年間でやりきって、社長を降りたいんですよ。
――もう辞めるところまで視野に入れているんですか?
これまで夫が私のために人生かけて働いてくれているので、10年後には今度は私が夫のためにやりたいことを応援しようと思っているんです。夫には起業した一年後くらいから仕事を手伝ってもらっていて、再婚するときに一緒に代表取締役になってもらいました。私は絶対にシングルマザーの未来を変えると決めて命かけてこの事業をやっているので、結婚するなら同じ気持ちでやってくださいということで。
去年11月に2年越しの結婚式と会社の創立5周年パーティーをやって、普段はしゃべらない彼に最後だけは花を持たせたいと思って締めの言葉を喋らせたら、「人の人生を生きるなと言うけれども、僕は石光の人生を生きます」と言ってくれたんですよ。「あんた全部彼に持ってかれたね」って言われました(笑)。
――素敵なエピソードですね。
本当に。私は一度結婚で失敗したけれど、こんな人生もあるんだなと思って。やり直せるじゃん、みたいな。私は離婚してよかったし、結婚してよかったと思っています。
――最後に、日々大切にしている考え方を教えてください。
私には座右の銘があって、「できない理由よりできる理由を考える」「素直、謙虚、感謝」という二つをすごく大事にしています。
――この二つの言葉を大切にするようになったきっかけは?
「できない理由よりできる理由を考える」というのは、6年間ホテルに勤めていたときにバックヤードに大きく書かれていた言葉です。当時の社長が本当にすごい人で、ネットの口コミに書かれたどんな細かいことでもすぐ対応するという姿勢に感銘を受けました。
「ままよろ」はただのアウトソーシングの会社ではなく、企業様のビジネスパートナーを目指していて、「どんな相談でもしてください」とお伝えしているんです。「ままよろ」で手伝えないことなら私の全人脈を使ってご紹介しますし、企業様に喜んでいただけたり、困っていることを解決するためにどんなときも諦めないというのは、ホテルに勤めていた6年間で学びましたね。人間の脳ってできないと思った瞬間にできない理由が出てきてしまうけど、私は不可能なことはないという思考になっているので、それが今日までやってこれた理由なのかなと思います。
――なるほど。もうひとつの「素直、謙虚、感謝」についてはいかがですか?
たくさんの素晴らしい経営者に出会ってきて、皆さん素直で謙虚で感謝の心を持っているところから大切にしています。この言葉は今社訓にしてママたちにも同じことを伝えています。「ままよろ」では毎朝業務をスタートするときに3分間タスク管理をして、その次はグッドニュースの報告をするんです。
――グッドニュースとは?
例えば「今日も子どもが元気よく学校に行ってくれた」とか些細なことを当たり前と思いがちですが、他の人の発言を聞いていると、素敵だとか感謝すべきことだなと気付くことができる。そうやって感謝を見つける癖をつけるためにやっています。感謝の気持ちがないと事業も絶対に大きくならないし、人もついてこなくなる。だからこの二つの言葉はすごく大切にしています。
ママとしても経営者としてもエネルギッシュな石さん。たくさんの前向きな言葉が飛び出し、勇気づけられるインタビューでした!
■株式会社ままよろはこちら
https://www.mamayoro.com/