美しさは、人生を動かす力になる。ミスコンを“社会を変える舞台”にする理由 ミス・グランド・ジャパン運営代表 吉井絵梨子

美しさは、人生を動かす力になる。ミスコンを“社会を変える舞台”にする理由 ミス・グランド・ジャパン運営代表 吉井絵梨子

turning point表に立つ側から、運営へ。日本の女性たちが世界で戦える環境を作りたい

ー出場者から運営側に回ろうと思ったのは、大きな決断ですよね。

そうですね。世界大会を経験したとき、日本は“戦える土台”が整っていないと強く感じたんです。ミスコン大国の出場者たちは、チームで手厚く支えられていて、自分のパフォーマンスに集中できる。一方、日本はそうじゃない。ドレスの手配から細かい契約の確認まで、全部一人で抱えなきゃいけない。そういう状態では、どれだけ個人が頑張っても限界があると思いました。だから、自分が表に立ち続けるよりも、チームで世界一を目指せる環境を作る方が意味があると感じたんです。それで2013年からずっと、ディレクターとして大会運営に関わっています。

ーミス・グランド・ジャパンを長く続ける中で、大変だったことは何ですか?

やっぱり人が関わることですね。コンテストは感情が動く場でもあるので、結果が思うようにいかなかった時に、態度が変わり、感情的になってしまう人もいます。私は時間も労力も投資しているので、そういう時は正直、悲しくなります。それと、スポンサーさんへの責任も大きいです。スポンサーさんは、大会や女性の成長を応援したいという思いで支えてくださっている方ばかりなので、その方たちに不利益が出ることは絶対に避けたいので、そこは常に強く意識していますね。

ー続けることができた原動力は何でしょうか。

世のためになるし、楽しいからだと思います。ここが誰かの人生のきっかけになることは間違いないと信じているんです。たとえ本人にとって当時は苦い思い出だったとしても、10年後、20年後に「あの時があってよかった」と思う日が来ると思っています。誰かの人生に関われること自体が嬉しいんですよね。

2024年度のミス・グランド世界大会では、世界の中で最も優れたディレクションとプロデュースをおこなっている国に贈られる「ベスト・ナショナル・ディレクター賞」の栄冠を手にした吉井さん。

ーLGBTQ+の領域にも活動を広げていますよね。

はい。ミスターゲイ・ジャパンのコンテストも、その一つです。身近なゲイの友人たちが、日本では結婚が認められなかったり、法的な扱いが不十分だったりする現実を見てきました。本人たちは、ただ人として生きているだけなのに、国や制度によって扱いが変わってしまう。それって人権の問題だと思ったんです。

私にできることは何だろうと考えた時に、コンテストの持つ力を使って、まず世間に興味を持ってもらうことじゃないかと思いました。誰かを否定するのではなく、知識をもつことで攻撃しない社会を作る。その第一歩として、舞台の力を使いたかったんです。

「日本が世界で結果を出せないのは、本人の努力不足ではなく、支える環境の差も大きい」。そう感じた吉井さんは、自ら裏方に回ることを決意。さらにミスター・ゲイ・ジャパンのコンテスト運営にも取り組み、コンテストの力で社会の視線を動かそうとしています。

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