シンガポールと日本の二拠点生活!日本企業4社で働きながら今年海外でも起業したバリキャリママ コンサルティング会社経営・斉木愛子

シンガポールと日本の二拠点生活!日本企業4社で働きながら今年海外でも起業したバリキャリママ コンサルティング会社経営・斉木愛子

work style副業や兼業の半歩越境で起業へのステップアップをする

――起業したのはいつでしたか?

先ほど金融機関に勤めていたと話しましたが、その後はビットフライヤーというフィンテックスタートアップ企業に1年半ほど所属し、インハウスでPRや広報の業務を行いました。時間と場所にとらわれない働き方ができる仕事は何かと考えたときに、PRコンサルやスタートアップ業界が働きやすいのではないかと思ったんです。そのときの経験をもとに、2019年に会社員を辞めてフリーランスとして独立し、2年後に法人化しました。

「起業したあとも他社の取締役や正社員雇用で働いたりしていますし、今後もいろいろな働き方を行ったり来たりするのではないかなと考えています」

この働き方を経てわかったことなのですが、会社員時代は、特に大手企業に勤めていると、ずっとこの会社にいるか、辞めて収入や肩書を一度ゼロにして、自分で1から始めるかの二択の思考になりがちだと思うんですね。でも私は、まずは副業から始めてみればいいと思っていて。私もフリーランスとして独立する前は、自分自身の市場価値があるかわからなかったですし、独立して何かの専門家になるイメージはありませんでした。でも会社員をやりながら、別のスタートアップ企業で業務委託で広報支援をすることから始めました。最初はプレスリリースやオウンドメディアの記事を書くような簡単な作業でしたが、それを副業でやってみて月10万円でも報酬をもらえることがわかると、次は付加価値を増やし単価を倍にして5社に増やしたら会社員と同じくらいの給料がもらえるなといったステップアップした考え方ができるようになりました。そうしたステップアップを経ていけば、誰でも起業することはできると思うので、もし今起業をしたくて不安を抱えている方がいらっしゃったら、あまり重く受け止めずスモールスタートでも出来ることはあるとお伝えしたいですね。

――読者さんの中には、「自分に何ができるかわからない」と悩んでいる方も多いという印象です。そういった方にアドバイスするとしたら?

多様な働き方をしていると、よくそういったキャリア相談を受けることがあります。おそらく自分で考えているだけだと見えてこない視点も多いと思うので、人材紹介のキャリアコンサルタントの人と話してみて、キャリアのプロから見て客観的にどう思うかを相談してみたり、周りのフリーランスの方の仕事で自分でもできそうなものがないか調べてみるのが良いと思います。あとは、ココナラやクラウドワークスを見ればたくさん業務委託案件の募集が出ているので、その中で自分にもできそうなものがあれば未経験でも無報酬でも挑戦してみる。未経験のスキル領域の仕事でも業界が同じとか、本業と業界は異なるけど同じ職種でスキルの横展開ができそうとか、半歩ずつ越境していくことで、自分のスキルも少しずつ広がっていくんじゃないかなと思います。

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