副業インタビューvol.17 黒田瑛子(会社員×キャリア講師)~本業と副業の相乗効果はとても大きく、日々成長を実感

副業インタビューvol.17 黒田瑛子(会社員×キャリア講師)~本業と副業の相乗効果はとても大きく、日々成長を実感

副業を活用して自分らしい働き方を実現した女性をピックアップ。今回は、ベンチャー企業で勤務する傍ら、副業としてキャリア講師に取り組む黒田瑛子さんに話を伺いました。

【黒田瑛子さんプロフィール】
年齢:23歳/本業:会社員(社長室/社長秘書)/副業:キャリア講師
X @eichan_aw

interview本業でも副業でも「働き方」をテーマにした仕事に取り組む

―――これまでの経歴や、現在の仕事について教えてください。

立教大学在学中に、創業1期目だった株式会社Another worksにインターンとして参画しました。そこでバックオフィス業務全般と社長秘書業務を担いつつ、大学卒業後はそのまま新卒で入社しています。

入社後は、創業初期の組織基盤づくりに携わり、若輩者ながら年間最優秀賞もいただくことができました。現在は社長室兼社長秘書として、社長をサポートするだけでなく、全社ミーティングやキックオフの企画運営、YouTubeチャンネルのディレクション、社内外のイベント企画など多岐にわたる業務を担当しています。

また本業とは別に、副業として中学生・高校生向けのキャリア講演やワークショップも行っています。

――株式会社Another worksの事業内容について教えてください。

株式会社Another worksは、副業・複業を希望する個人と、即戦力人材を求める企業や自治体をつなぐマッチングプラットフォームである「複業クラウド」を運営しています。

なお現在「複業クラウド」には9万人以上の個人ユーザー、2,000社以上の企業、200以上の自治体が登録しています。

―――副業の内容について詳しく教えてください。

学校での授業やワークショップを通じて、働き方やキャリアについて話す講師をしています。

近年、多くの学校で外部のキャリア講師や社会人を招いて授業を行うケースが増えています。こうした流れの中で、私も、自分自身の経験や働き方について話す機会をいただいています。

私自身が本業で「新しい働き方」や「複業」というテーマに携わっている背景もあり、学生や生徒の皆さんが将来を考えるうえで発想を広げていただけるような働き方の選択肢や、自分の強みの見つけ方などについて紹介し、何か1つでもキャリアや夢を考えるきっかけになることができないかと考えました。

interview中高生のうちに多様な働き方があることを知ってほしい

―――現在の副業を始めたきっかけは何ですか?

副業を始めたきっかけは、自分自身の経験からです。中高生の頃、将来のキャリアについて考えてもなかなか思いつかず、大学に入ってから初めて「自分は何をしたいのか?」という問いと本気で向き合いました。
私は運よく大学時代のインターンをきっかけに人生を賭けて成し遂げたい夢が見つかりましたが、大学という短い期間で自分のやりたいことを見つけることは非常に難しいと思います。
私自身も中高生の段階でもっと多くの大人から経験や体験を聞きながら、発想を広げておけばよかったと感じました。

また、本業で「複業」という働き方を推進していることも影響しています。多くの人が社会人になってから副業という選択肢を知りますが、もし中高生のうちから副業という考え方を持っていれば、キャリアの可能性が広がるのではないかと思ったんです。

そしてその思いを伝えるために、キャリア講師としての副業をスタートしました。

―――副業を始めるにあたり、何かしたことはありますか?

副業を始めるにあたって、最初に考えたのは「なぜ自分がこの副業をやるのか?」という目的です。副業は本業とは別に自分の時間を使って行うものなので、本当にその時間を費やす価値があるのかを慎重に検討しました。

そして最初、プロボノ(無報酬)として副業を始めました。

一方で、事前に何か特別な勉強をしたり、知識をインプットしたりすることはあまりしませんでした。「実際にやってみないとわからない」 という気持ちが強かったので、まずは実際に経験を積み、実績を作ることを優先しました。

―――副業を始めて良かったことは何ですか?

一番は、自分のスキルを磨く機会を得られたことです。キャリア講演を通じて、話す力やプレゼン技術を磨くことができました。

大人と違って中高生は表情や態度にすぐ反応が出るので、自分の話が伝わっているかどうかがダイレクトに分かるんです。
そのため彼らが興味を持っていないと会話が途切れたり、逆に面白い話だと積極的に質問をしてくれたりするので、相手を引き込む話し方を意識するようになりました。そうした経験を重ねるうちに、自身の成長を実感できるようになりました。

interview本業と副業の相乗効果はとても大きい

―――副業を始めて苦労したことについても教えてください。

副業は本業とは異なり、会社の看板を背負うのではなく、自分の名前で仕事をすることになります。そのため、「自分がどういう人であるか」「どんな考えを持ち、何を大切にしているのか」を明確にし、伝える必要があります。

会社の肩書きに頼らず、個人としてどのように価値を提供できるのかを考えることは、自己理解を深める良い機会になりましたが、苦労したことでもありますね。

―――本業での経験が副業に役立った、または副業での経験が本業に役立ったと感じたことはありますか?

本業では副業を推進する事業に携わっており、最新の働き方のトレンドを常に把握しています。その知識があったおかげで、副業のキャリア講演でも「今の社会ではこういう働き方が求められている」という話を深く伝えられました。

一方で、副業の経験が本業に活きた場面も多くありました。特に、高校生たちのリアルな声を直接聞けることは大きなメリットでした。今どんなキャリア観を持っているのか、どんな悩みを抱えているのか、どういう働き方を目指しているのかなどを知ることで、「複業」が社会の当たり前になる未来と現在のギャップをより深く理解できるようになりました。

また、副業を通じて資料の作り方やメッセージの伝え方も工夫するようになり、本業での全社ミーティングや会議でもそのスキルが活かされていると実感しています。

―――本業と副業を両立させるにあたり、意識していることはありますか?

意識していることは大きくわけて2つあります。

1つ目は、「副業の目的を明確にすること」です。
実は、私も副業での失敗経験があります。以前、漠然と興味がある状態でスタートした副業がありましたが、目的が曖昧だったことに加え、当初の想定よりも業務量が増えてしまい少し負担に感じてしまいました。
現在のキャリア講師の副業は大変さはあっても続けられていますが、それは「自分が本当にやりたいこと」だからです。そのため副業を続けるためには、「なぜそれをやるのか?」という視点をしっかり持つことが大切だと感じています。

そして2つ目は、「できないことはできないと伝えること」です。
本業と副業を両立するためには、時間の管理が欠かせません。副業先に対して、「この時間は対応できません」「これ以上の仕事は受けられません」とはっきり伝えることが、自分を守る上でも大切だと思っています。

interview副業が「当たり前」の時代になる前に、始めることをおすすめしたい

―――今後の目標や挑戦したいことについて教えてください。

今勤務する会社の「挑戦するすべての人の機会を最大化する」というビジョンに深く共感し、これからも成長に貢献できるよう精進していきたいと思っています。個人としては、私の母親が私を育てながら楽しそうに働いていた姿に憧れてきたこともあり、子どもを育てながら仕事を楽しむ素敵な女性になりたいという気持ちが強くあります。

そのため、今後は本業と副業の両方でスキルアップとキャリア形成を続けながら、将来的に子どもから「ママは輝いている」と思ってもらえるような働き方を目指していきたいですね。

―――最後に、副業を始めようと思っている方にアドバイスをお願いします。

副業に興味があるなら、迷うよりも「まずは一歩踏み出すこと」が大切だと思います。最初は誰でも未経験者ですし、やってみないとわからないことがたくさんあります。

また現在、副業はまだトレンドの段階ですが、近い将来には副業が当たり前になる時代が到来すると思っています。そうなる前に、少しでも経験を積んでおくことは大きなアドバンテージになるはずです。私自身、新卒1年目から副業を実践していましたが、副業をスタートするのに早すぎることはないと思います。

もし失敗することがあっても、それは必ず学びに変えられます。迷っている方は勇気を出してぜひ取り組んでみてください。

 

本業で得た知識やスキルを副業で活かし、それによって得られた経験やアイデアをまた本業にフィードバックすることで、良い循環ができていると語る黒田さん。「今後は副業が当たり前の時代が到来する」と語っていたのが印象的でした。

副業に興味がある方は、この記事を参考に、ぜひできることから始めてみてくださいね♪

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