副業インタビューvol.012 青野まさみ(会社経営)~副業が収入の4割におよび、「フリーランスでもやっていける」と確信

副業インタビューvol.012 青野まさみ(会社経営)~副業が収入の4割におよび、「フリーランスでもやっていける」と確信

副業を活用して自分らしい働き方を実現した女性をピックアップ。今回は、会社員として広告関連の仕事に長年携わり、現在は個人や企業のコンサルティングやマーケティング支援を行う会社を経営する青野まさみさんに話を伺いました。

【青野まさみさんプロフィール】
年齢:41歳/職業:会社経営(株式会社風ひらく)/家族構成:夫
insta @masami.aono

interview広告業界でのキャリアをもとに34歳で独立後、起業

――これまでの経歴について教えてください。

大学卒業後、サイバーエージェントや博報堂のグループ会社で約12年間マーケティングやプロモーションなどに携わり、企業のブランド構築や新商品のプロモーション戦略立案など、幅広い広告業務を経験しました。

そして32歳の時に湘南に移住し、その後副業を始めることになりました。34歳でフリーランスとして独立し、2019年には法人化、2023年には株式会社風ひらくへと組織を変更しました。

――現在経営する「株式会社風ひらく」では、主にどのような仕事を行っているのでしょうか?

私自身が広告会社時代に培った知識や経験をベースに、企業向けにはマーケティングやブランディング支援、個人事業主向けにはビジネスの立ち上げ支援や集客コンサルティングを行っています。

クライアントで特に多いのはイラストレーターやデザイナーなどの個人事業主の方で、「サービスをどう作るか」「どんなコンセプトにすれば魅力的に伝わるか」といった部分をアドバイスしたりしています。
サービス内容やブランディングを固めて集客導線を整えていくと、ゼロからのスタートでも個人でもしっかりビジネスを形にできますし、そのプロセスに寄り添うのが私の役割です。

――会社員時代、副業を始めたきっかけについて教えてください。

きっかけは、もともと同じ会社で一緒に働いていた元上司の転職先(外資系の広告会社)が人手不足になり、元上司が「副業でいいので手伝ってほしい」と声をかけてくれたことでした。私は広告プランニングやマーケティング戦略の提案が得意だったこともあり、その元上司からの依頼を、業務委託のような形で引き受けることになったんです。

interview本業と副業の時間をあえてきっちり分けず、柔軟に対応

――副業を始めるうえで準備したことや、必要だと感じたことは何でしたか?

私の場合、デザインや物作りのような目に見える成果物を扱う仕事ではなかったため、自分の実績やスキルを明確に伝えることが大事だと感じました。
そのため「自分がこれまでどういう仕事をしてきたのか」を示す職務経歴やスキルの整理をしっかりと行ったのですが、具体的には、FacebookのようなSNSや採用プラットフォーム(Wantedlyなど)に自分の職歴やスキルをまとめておくなどしました。「こんな実績がある」「こんな領域に強い」というのを分かりやすく掲載したことで、声をかけてもらいやすくなりましたね。

またその頃はちょうど、フリーランス向けのエージェントサービスや副業人材の登録サイトなどが増え始めていた時期だったので、そういったものに登録してみたり、知人からの相談があれば可能な範囲で仕事を受けたりもしていましたね。

――本業と副業の時間管理はどのようにしていましたか?

本業の広告業界の仕事は、就業時間は決まっているものの、9時~17時の中できちっと決まった固定業務があるわけではなく、比較的自由度が高いのが特徴です。
こうした背景から「ここまでが本業」「ここからが副業」と時間をきっちり区切るのではなく、本業の忙しい時間を見極め、空いた時間を副業にあてるという感じでした。たとえば、朝早い時間や夜の落ち着いた時間に副業のタスクに取り組むなどして、本業と副業のバランスを調整していました。

なお基本的には平日に副業を行っていましたが、突発的な依頼があったり締め切りがタイトだったりして平日だけでは間に合わない場合などは、土日も作業することがありました。

――本業と副業を両立させるために、工夫したことについて教えてください。

副業先とコミュニケーションをしっかりとり、スケジュール管理を意識して仕事をしていたことでしょうか。たとえば仕事の依頼や相談に対しては、なるべく早めにレスポンスを返すように心がけました。たとえこちらが作業に時間がかかったり、すぐに対応できない場合でも、「○日に一度進捗を共有します」「○○までに対応します」などと対応予定や進捗状況を共有することで、安心感を持ってもらえるよう努めました。

副業先もこちらが本業があることを理解しているため、「すぐに対応してほしい」といった緊急性の高い依頼は少なかったです。しかしどんな場合であっても、事前に段取りを明確にしておくことは大事だと思いました。

interview副業が収入の4割におよび、「フリーランスでもやっていける」と確信

――当時、本業と副業の収入の割合はどれぐらいでしたか?

だいたい本業が6割、副業が4割ぐらいでした。ちなみに私が数年にわたり引き受けていた副業案件は月額報酬が設定されており、ある程度まとまった金額をいただいていました。

――副業を始めて良かったこと、大変だったことについて教えてください。

良かったことはいくつかありますが、一番は「働き方の自由度が増し、仕事の幅が広がった」ことです。副業により、それまで以上に幅広い仕事にチャレンジできてとても楽しく、やりがいを感じられました。異なる業界やクライアントと仕事をする中で、新しいスキルや視点を得られたのもメリットです。
また会社員としての給与以外の収入源を持てる安心感が生まれた、というのも大きな収穫でしたね。

一方で大変だったのは、副業先とのコミュニケーションや期待値の調整でしょうか。副業先からの仕事の依頼範囲があいまいになり、要望が拡大していくことがあったのですが、できるだけ副業先とコミュニケーションをとるようにし、「どこまでが契約範囲なのか」を随時擦り合わせていました。

――Wワークを経て、独立を決意した理由について教えてください。

一番の理由は、やはり副業で「ちゃんと収入を得られている」という実感を得られたためです。「これなら完全にフリーランスになっても十分にやっていける」と確信しました。

また湘南に移住したことで生活コストが下がり、不安定な収入へのリスクを抑えられたのも大きいですね。

interview副業は可能性を広げ、人生を豊かにしてくれる

――これからの目標や理想のライフスタイルについて教えてください。

仕事の面では、「私ひとりですべての業務を背負う」状態からチームで協業していく形に徐々にしていきたいと思っています。具体的には、私のサポートにより成長したフリーランスの方と一緒に案件に取り組み、私の手が届かない専門領域を補っていただいたり、お互いの得意分野を活かしてプロジェクトを盛り上げる、なんて働き方が理想ですね。

ライフスタイル面では、複数の拠点を持ちながら仕事をすることに興味があります。現在住む湘南をベースにしつつ、たとえば四国などにも拠点を作り、そこで今の仕事を行いながらオフラインのセミナーやコミュニティなども開催し、現地での生活も楽しむといったように、旅と仕事、生活を融合させた働き方・暮らし方をしてみたいと思っています。

これからは、場所や時間に縛られない働き方がますます可能になっていくと思いますので、積極的にチャレンジしていきたいですね。

――最後に、副業を始めようか迷っている方にアドバイスをお願いします。

副業をすることで得られるのはお金や経験だけではありません。「自分の可能性を広げる」ことも大きなメリットだと感じています。
今いる会社以外にも選択肢はあり、自分の能力をいかせると分かると、それが大きな自信になりますし、「こんなこともできるかもしれない」と新たな挑戦への意欲が湧きます。

また、副業は試しながらやめることもできる、気軽な挑戦の場でもあります。ぜひ深く考えすぎず、一歩踏み出してみてください。副業が将来の本業になるかもしれませんし、そうでなくても人生を豊かにしてくれると思いますよ。

 

広告業界での豊富なキャリアをいかして独立・起業し、現在は多くのクライアントから絶大な信頼を得て、仕事の依頼が絶えない青野さん。
青野さんの成功例は、「自分の得意なことをいかしていつか独立・起業したい」と考える方にとっても大きな励みになるはず。

副業に興味がある方は、この記事を参考に、ぜひできることから始めてみてくださいね♪

■副業インタビューにご協力いただける女性を募集中!
ご応募はこちら

関連するkeyword

ranking