バックパッカーとして世界一周した後、起業した久野華子(くの はなこ)さんにインタビュー。世界に出て感じた課題とは? 日本でよりよい働き方を目指すには? 事業と、久野さんの考える社会の課題についてお伺いしました。
【久野華子プロフィール】
年齢:36歳/職業:株式会社トライフルCEO・社会起業家/家族構成:パートナーあり
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topics登録者数4,000人!バイリンガル人材に特化した派遣サービス
――株式会社トライフルの事業の内容を教えてください。
弊社は、外国語対応ができる人材の派遣と紹介をしていまして、特に注目していただいているのが派遣事業です。私たちの場合、派遣という言葉を使わずキャスティングという言い方をしています。派遣というと数か月とか長期間で勤めるイメージがあると思いますが、私たちが扱っているのは主に単発の派遣で、1日から案件があります。平均では3日くらいのものが多いですね。
――どういう派遣先があるのでしょうか?
イメージしやすいものだと、東京モーターショーやオリンピック、ワールドカップというような、大規模な国際的なイベントです。そういったイベントで開催期間中の3日間だけ受付や誘導をするスタッフとしてバイリンガルの人が欲しいとか、セレモニーで司会ができるバイリンガルの人が欲しいとか、そういった需要に応えています。
――なるほど、じゃあコロナも明けて今は忙しいのでは。
そうですね。来年は万博もあるので、お問い合わせがすごく増えています。また、インバウンドも回復して好調なので、化粧品をドラッグストアでバイリンガルでオススメしたりするような、訪日外国人向けのプロモーションの需要も多いです。
トライフルの特徴としては、外国籍の方がだいたい半分くらい登録してくださっています。ほとんどの派遣会社は日本人限定であったり、外国人の派遣に対応していても語学が得意ではなかったり、長期でしか対応できないというところが多く、単発の案件でも外国語対応が可能な人材を安定して供給している会社はほとんどないと思います。ビジネスにしようと思ったのも、そういったところに目を付けたからです。
――なぜトライフルでは安定して良い人材を派遣できるのでしょうか?
今4,000人ほどの方に登録していただいているので登録者数が多いというのと、その方達一人一人、お客様にご紹介する前に面談をしていて、そこでお人柄や言語能力をチェックしているので、クオリティを均一に保つことができるんです。
――4,000人ってすごいですね。どのように登録者が増えていったのでしょう。
最初は自分がフリーランスで派遣される側で働いていたので、同じような立場の方に声をかけて、十数名ぐらいのLINEグループを作って、そこで案件を少しずつ配信し始めて。そこから8年間で4,000人まで集めました(笑)。
――爆発的に増えたタイミングは?
ずっとなだらかに増えている感じですね。ただ最近になってアプリ化をして案件の検索を簡単にできるようにしたのですが、そのタイミングで1,000人ぐらい爆発的に増えました。