副業を活用して自分らしい働き方を実現した女性をピックアップ。今回は、大手企業の管理職として勤務する傍ら、副業として主に個人向けのビジネスコンサルティングを行う石原ゆかりさんに話を伺いました。
【石原ゆかりさんプロフィール】
年齢:36歳/本業:会社員/副業:起業コンサルタント/家族構成:夫、子ども2人(5歳・1歳)
insta @sparkleu_yukari
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interviewフルリモート勤務で、パラレルキャリアを実現
――これまでの経歴について教えてください。
大学卒業後、新卒でコンサルティング会社に入社し、経営コンサルタントとして働いていました。主に金融業界や不動産業界のマーケティングリサーチ、新規事業の提案などを担当していましたが、連日ハードワークで深夜の1時や2時からミーティングが始まることもあるほどでした。
そしてそこに4年ほど勤務した後、個人向けのコンサルティングに興味があったことから、人材系IT企業に転職しまして、転職を機に副業を始めました。
――現在の働き方やタイムスケジュールについて教えてください。
現在、本業としてフレックス&フルリモート勤務の会社員をしていますが、勤務時間はだいたい平日の9時から17時までで、休みは週2~3日ぐらいです。一方で副業は、主に平日の夜と土日の午前中に行っています。また月に数回、グループコンサルティングの日程を設け、1回あたり1時間程度のコンサルティングを実施しています。
SNSでの発信も副業の一部で、このために平日の夜に30分から1時間程度の時間を割いています。SNSでの投稿内容は私が考えますが、実際の投稿や画像作成などはアシスタントさんにお願いしていますね。
interview本業と副業の収入はほぼ同じぐらい
――過去に経験した副業や、現在行っている副業について教えてください。
副業のスタートは2016年頃で、ファッションコンサルタントとしてパーソナルカラー診断や骨格診断などを自宅で行っていました。そして副業でいろいろなクライアントと関わる中、「自宅サロンを開きたい」と相談を受けることが増えてきたんですね。そこで私自身、もともとビジネスやキャリアに興味があったこともあり、2019年頃にビジネスアカデミー(起業塾)の運営を始めました。
ビジネスアカデミーでは、特にパラレルキャリアを実現したい、副業で起業したいという方をサポートし、商品作りや集客方法などについてのアドバイスを行っており、オンラインサロンも運営しています。また企業向けのコンサルティングも手掛けていますが、これはご紹介での案件がメインです。
そして現在は、主に個人向けのビジネスコンサルティングを行っています。
――本業と副業の収入の割合はどれぐらいでしょうか?
今のところ本業と副業の収入はほぼ同じで、本業の方がちょっとだけ多いぐらいですね。
ちなみに本業は大企業の管理職ということもありそれなりの収入を得ていますし、副業でも法人化を検討するラインぐらいの売り上げを達成しています。
――そもそも副業を始めようと思ったきっかけは何ですか?
新卒で飛び込んだ経営コンサルティング業界は、転職やキャリアアップが当たり前で、ステップアップし続けなくてはいけないというプレッシャーが常にかかっていました。また深夜残業が常態化しており、長く働き続けられる環境ではありませんでした。
そんな中、「自分が本当に好きなことは何だろう」と考え始め、たどり着いたのがファッションコンサルタントの仕事です。ただファッションコンサルタントとして完全に独立するのは怖かったため、会社員を辞めずに副業でスタートさせました。
interview副業のおかげでいろいろなことに挑戦できる
――ご自身が考える、副業のメリットとは何でしょうか?
最大のメリットは、副業があることで出産や育児などで本業を一時的に休んでも、収入源が途切れない安心感があることでしょうか。その安心感があることで、いろいろなことに挑戦しやすくなり、より自由に自分のキャリアやライフスタイルを選べるようになります。
また会社員として働きながら副業を持つことで、視点が大きく変わるのもメリットです。自分で仕事を取ったり、作ったりする経験をすることで、経営者視点が身に付き、本業の業務にもより前向きに取り組めるようになります。
実際に、副業を始めたことで本業も楽しくなり、上司や組織の背景を理解できるようになり、結果として社内での評価が上がって昇進した、なんてケースも多いものです。私自身も、副業を始めてから会社でのポジションや給与がアップしました。
副業を通じて自分の事業を運営するような感覚が養われるというのは、「今後起業をしてみたい」と考える人にとっても意義がありますよね。
――副業を始めて大変だったことはありますか?
時間の管理も大変でしたが、それ以上に大変だったのは、メンタルの管理ですね。
副業は、「やってもやらなくてもいい」という状態が続くことがあり、うまくいかないことがあった場合に「本当にこれを続けるべきなのか」と自問することもよくあります。そんなとき、モチベーションを維持するのに苦労しました。
また、会社の看板がない中で行う仕事は、うまくいかないと自己否定につながることもあります。そのため、仕事の成果と自分自身を切り離して考える必要がありますが、はじめのうちはそれが難しいこともありました。
interview海外移住も視野に入れ、今後の働き方を模索中
――2人のお子さんの母親でもあるそうですが、仕事と育児との両立で工夫していることはありますか?
育児と仕事の両立は、常に試行錯誤しています。2019年に第一子を出産した後はちょうどコロナ禍と重なり、本業も副業もフルリモートで仕事復帰しました。仕事を完全にオンラインでできるようになったことで、かなり助かっていますね。
家のことについては夫と分担しているほか、家事代行などのサポートサービスも積極的に活用しています。全てを自分でやるのではなく、他の人に頼める部分はお願いし、時間を有効に使うようにしています。
――今後の目標や挑戦したいことについて教えてください。
女性が自分の強みや才能をより自由に発揮できる場を増やしたいと考えています。そのためにも、副業・本業という形にとらわれず、「複数の本業を持つ」という感覚で、多くの方が自分らしく働ける環境を提供していきたいですね。
そして、今後は女性リーダーの育成にも力を入れていきたいです。特に、仕事をライフワークとして楽しみ、生産性を高めながら自由に働ける人を増やしたいというビジョンがあります。
ライフスタイルに関しては、海外移住をしてみたいと考えていますが、これは子育てをする中で、「子どもを異文化に触れさせたい」と思うようになったためです。海外での生活を視野に入れ、さらに自由な働き方を実現し、チームマネジメントや組織化にも挑戦してみたいですね。
また現在副業は個人事業主としてやっていますが、今後法人化することも検討しています。
――最後に、副業に興味がある女性にアドバイスをお願いします。
まずは、「あまり難しく考えすぎない方がいい」ということを伝えたいですね。今の時代、副業を始めるハードルはかなり低くなっていますから、やりたいことがあるならとにかく行動に移すことが大切です。
行動しない限りは何も変わりませんし、やってみた結果がうまくいかなかったとしても、大きなリスクはないので、まず始めてみてください。やりたいことが明確でなくても、とりあえず副業に挑戦することで見えてくるものもありますし、それがきっかけで起業する、なんてこともあるかもしれません。
副業という言葉でくくれないほど、副業にエネルギーや愛情を注いでいる石原さん。副業が本業にもたらすメリットはとても多く、副業を持つことで「より自由に自分のキャリアやライフスタイルを選べるようになる」と語っていたのが印象的でした。
副業に興味がある方は、この記事を参考に、ぜひできることから始めてみてくださいね♪
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