ビジネスを通していのちに寄り添う 株式会社With Midwife CEO・助産師 岸畑聖月

ビジネスを通していのちに寄り添う 株式会社With Midwife CEO・助産師 岸畑聖月

work styleいのちの痛みに寄り添う…思いとビジネスが一致した瞬間

「The CARE」の構想ができ上がったのもちょうどその頃です。ある女性から、いろんな理由で中絶・死産を経験されて、産後休業のあと復職するときに産業医との面談で死産について根掘り葉掘り聞かれた、というお話を聞いて。これだけ働く女性が増えてきて、男女ともに不妊治療や子育てをする方が増えてきているのに、働く場所になぜライフイベントの専門家がいないのだろうと思って、その方がきっかけで具体的なイメージが広がりました。

――イメージできた瞬間は、パッとつながった感じだったのでしょうか。

早く行動に移したいという感じでしたね。ビジネスはお客さんに困りごとがあることが前提で、そのためのソリューションが必要ですし、対価もいただかないといけないし、仲間も集めないといけません。ビジネスを成功させるためにはいろんな要素が必要になってきます。「The CARE」は、そういったポイントがちゃんと押さえられるビジネスモデルが組めそうだと思ったので、動きたいという気持ちになったのだと思います。

それまでは亡くなっていくたくさんの命を見て、事業で解決したいという思いがあっても、何をしたらいいかわからなかったんです。それが自分が明確にサポートできるイメージが湧いたので、大きな転機でした。

岸畑さんのビジネスの基礎となる経験は?「親からの教育が大きかったと思います。例えば、我が家はテストの点数を1点10円で買い取ってくれる仕組みがありました。収入を得るためにどう工夫したらいいかを自然に考える癖がつきました」

――岸畑さん自身のお仕事ルールはありますか?

いくつかあります。まず、「質よりも量」。量を重ねないと質は良くならないと思っています。それと「コミュニケーションを丁寧にする」ことも大事しています。素敵な人のところには上昇気流があると感じていて、尊敬する人に共通することはコミュニケーションが丁寧で、人徳があること。そういう方は大きなビジネスを成し遂げているイメージがありますね。三つ目は、「感覚」。資本主義は科学なので、数字で説明できることが重要視されがちですが、それだけだと大事なことが見えていないような気がしていて。実は感覚というのは、すごいスピードで脳のシナプスが動くから「これだ」と思うわけで、言語化できないだけできちんと理由があるんです。起業のときに動きたいと思ったのもこの第六感が働いたからだと思っています。四つ目は、「人の時間をとらない」。例えば聞かれたことにも端的にすぐ答える。人の時間を考えて仕事することは大事にしています。それと最後に、「自分の機嫌は自分で保つ」。リーダーが不機嫌って最悪ですよね…(笑)。ですので、この五つは意識しています。

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