「就職は結婚と同じ」だから人には妥協しない 株式会社WORKPASS取締役・蕭圭織

「就職は結婚と同じ」だから人には妥協しない 株式会社WORKPASS取締役・蕭圭織

work style晴れて起業したものの…コロナ禍と出産

――ゴールドマン退社後は?

旅行系で何か事業がしたいと思ったのですが、まずは業界の仕組みを知ってから本業にしようと思って、副業OKの外資系に転職しました。すぐに副業申請をして、隙間時間を縫って土日も働いて知識を貯めていって。会社の仕事のほうは、やるべきことをしっかりやっていれば評価される会社だったので居心地がよかったのですが、3年半働いたところで会社自体が日本を撤退してしまい、逆にこれはチャンスだと思って独立することにしました。

――そこで晴れて一社目の旅行系の会社で起業したわけですね。

ところが2019年9月2日に設立したので、ブラジルツアーの最中にコロナが流行っていきなり逆風で。すごいタイミングで独立したなって、自分でも笑っちゃいました。

――たしかに…その後どうしたんですか?

そこから急いで事業をシフトして、行き着いたのが英語の事業なんです。Twitterで英語について発信していた友人と本を出版したところ、一冊目からありがたいことに20万部弱まで販売が伸びまして。当時は外出自粛の流れで英語や宅トレを始める人が急激に増えて、時流に乗れたのだと思います。ただ、旅行の事業をやりたくて会社を起こしたものの、そちらは全然できなくて、さらに私が妊娠したので旅行のモニターに同行することができなくなり、事業は一旦ストップしてしまいました。

こちらがコロナ禍に出版した本。「shopとstoreの違いのような、似たような言葉をどう使い分けたらいいのかを雑学っぽく紹介している英語本です。この軽さが受けて、多くの方に手に取っていただきました」

出産を終えてもう一度金融業界に戻ろうかとも思ったのですが、リモートも解除されている中で、年子の子育てとセールスの両立にどうしても自信が持てなくて。だから新しく自分の働きやすい環境を作るしかないなと思い、夫婦で起業することに行き着いた感じです。紆余曲折ですね(笑)。

――お仕事をする上でのこだわりはありますか?

一緒に働く人にこだわっています。人が良ければ頑張れるし、逆に仕事を辞める理由って人が原因のことが多いと思うんです。他の会社さんを見ていても、立地も扱う商材も同じなのに店長が変わるだけで売上が上がることもあるし、二代目が継いだ瞬間に売上が落ちて潰れる会社もありますよね。採用においても履歴書に書けるような肩書きだけじゃなくて、やる気やビジョンなど、その方の中身が大事なんだということを実感しているので、人には妥協しないようにしています。

特に私が見るのは、仕事に愛を持っているかどうか。愛というと重い言い方になってしまいますが、例えばWORKPASSの事業だったら、求人のミスマッチで悩んでいる人を救いたいという思いがあるかとか、もしくは今のメンバーと一緒に働いたら楽しそうと思えるかとか、仕事から得られるものに対して愛情を持っている人じゃないとミスマッチになると思っています。面接のときに自分を売り込むのも大事だけど、愛がある人のほうが一緒に働きたいなって思いますね。本当に結婚と一緒。収入とか身長とか条件だけを言われても、第一印象は通るかもしれないけど、いかに自分を愛しているかも大事じゃないですか(笑)。

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