きっかけはX、時短ワーママが経営者になった理由 株式会社AZTORY代表・田中葵

きっかけはX、時短ワーママが経営者になった理由 株式会社AZTORY代表・田中葵

不動産営業を経験し、出産を機にジョブチェンジ、その後独立を果たした株式会社AZTORY代表取締役・田中葵(たなか あおい)さんにインタビュー。会社で取り組んでいる採用ブランディングのこと、起業のこと、経営者と専業主夫夫婦という独自のライフスタイルのことなどを伺いました。

【田中葵プロフィール】
年齢:30歳/職業:株式会社AZTORY代表取締役/家族構成:既婚・子ども二人(6歳・4歳)
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topicsブランド設計から手元の支援まで採用広報に取り組む

――株式会社AZTORYの事業内容を教えてください。

採用マーケティング、採用ブランディングの支援をしています。主にHR領域とPR領域を掛け合わせて事業展開していて、採用広報や採用ブランディングと言われる特殊な領域がメインとなっています。求職者を直接ご紹介するなどといった支援ではなく、企業様の採用成功のためのブランド作りを行っていて、企業のミッション・ビジョン・バリューの策定刷新やホームページのアウターブランディングを整えたりと、ブランド設計から関わっています。ほかにも、noteやWantedlyを使ったオウンドメディアの構築の支援や、HR領域の広告媒体のリサーチやマーケティング、リソース不足の企業様に対してはRPOと呼ばれるようなアウトソーシング事業も行っていて、設計から手元の支援まで一気通貫にできるような体制を整えています。

――今回の取材のきっかけになったのが、田中さんがご自身の経歴について綴られたnoteだったのですが、もともと不動産の会社にいたとか?

そうですね。最初は新卒でアパレル会社で4年間働き、そこから転職して投資用不動産の営業を経験して、2019年から社内で人事領域にジョブチェンジしました。そこで自分で広報を立ち上げて、投資用不動産の「怪しい」と言われるイメージを一新したい、企業のファンを作りたいということに取り組んできました。

――人事にジョブチェンジした理由は。

営業をやっていた頃は、お勤めしている方をターゲットにしていたので商談のスタートが夜の8時9時になることも多く、日付が変わるまで仕事をしていたんですね。子どもが生まれてからはさすがにこの働き方はできないと思って、違う形でコミットできる職がいいと思い、自分から会社に申し出ました。不動産の会社はベンチャー企業で、私が4人目の社員という形でジョインしたため、営業のほかに中途採用を担当していた時期があってそれが結構面白かった記憶があったんです。それに創業期からいて会社の歴史もわかっているので、広報もできると思って。

「6期で150億円まで急成長していった会社だったので、育休から復帰したら全然違う会社になっていました。ある程度部署ごとに分業化されてきたタイミングだったので、ちょうど人事部も新しくスタートを切れました」

――独立したのはいつ頃ですか?

2022年の7月です。その3か月後に法人化したので、もうすぐ3年ですね。

――独立に踏み切ったきっかけはありますか?

そもそもの性格がサラリーマン向きなタイプではないということと、自分で裁量を持って自由度高く働きたいと思っていたので、「いつか起業したいな」ということはふわっと思っていたんですね。きっかけとしては、Xでとある投資家の方とのご縁があって、「自分が抱えている企業の採用広報ブランディングをやってほしい」と声をかけていただいて、そのタイミングで独立することにしました。

子どももいるので、事業会社の正社員として働くとなると時間や場所の融通が利かない部分が多く、キャリアや年収と働く環境のバランスに悩んでいたというのもありました。一社で経験を積み上げていくよりも、これまで培ったことをいろんな会社に活かせたら、面白いし、キャリアアップにもなるのではというのも理由の一つです。

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