広報PRとしてのキャリアを経て、現在は8期目となる株式会社フロントステージで代表取締役を務める千田絵美(せんだ えみ)さん。もともとは地方で広告営業を経験し、20代半ばに上京。千田さんの描いたキャリアプラン、出産を通しての考え方の変化などを伺いました。
【千田絵美プロフィール】
年齢は:44歳/職業:株式会社フロントステージ代表取締役/家族構成:夫・娘(14歳)
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topicsイメージがつかないからこそ会社経営を選択
――株式会社フロントステージの事業内容を教えてください。
広報PRエージェンシーを経営しているのですが、企業や団体の広報部の役割を担う事業を行っています。例えば、ニュースがあるときにプレスリリースを書いたり、企業の情報を必要とする方に正しく届けるためにwebメディアや新聞の記者さん、雑誌の編集者さんやライターさん、テレビのディレクターさんやプロデューサーさんに情報提供を行い、掲載や放送に繋げる「メディアアプローチ」という活動を行ったり、自社のwebサイトやSNSを使って対外的な発信をしたりというような業務の全部、もしくは一部を請け負っています。あとは、スタートアップ企業やベンチャー企業だと広報部がそもそもない場合もあるので、その場合は広報の業務をすべて請け負う場合もあります。フレキシブルに対応していますね。今業務を請け負っているのは、ベンチャーやスタートアップのような中小企業が6割ほど、残りの4割が上場企業や大企業です。
――この事業を始めたきっかけは?
会社を設立したのは2016年なのですが、私自身はその前の10年間、企業で広報PR担当をしていました。2006年から出前館で広報としてのキャリアをスタートして、2年間広報PRを担当しました。その後ドクターシーラボで5年間、STORESで3年間PRを担当して。そういったキャリアだったので、会社を設立しようと決めて、何の事業をしようかと考えたときに、PRが一番好きだし得意だったので、これで起業しようと思いました。

会社設立までの準備期間は2か月ほど。「最初から一人社長でやろうとは考えていなかったので、会社のwebサイトを作って、Wantedlyのページも用意して、登記と一緒に同時進行でいろんな準備を進めていきました」
――起業しようと考え始めたのはいつ頃だったのでしょう?
大学生くらいからなんとなく思っていました。私は山口県岩国市というところの出身なのですが、母親が看護師をしていて、今でも珍しいと思うのですが、私が小学校5年生から中学校2年生くらいまでの間、単身赴任をしていたんです。それで母親が家にいない期間があってすごく寂しかった記憶があって。なので、もし私が子どもをもつとしたら、絶対に時間のコントロールが利く仕事をしようと思っていました。
そうすると、フリーランスか会社経営のどちらかだと考えたのですが、フリーランスの働き方はなんとなくイメージがついたんですよ。でも会社経営となると、私が人を雇ったり、オフィスを構えたりすることがイメージできなくて、それがよりワクワクしたんです。