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life style仕事をしているからこそ娘との関係性が良くなる
――シングルマザーで仕事も忙しく、育児と仕事との両立はどのようにされていたのでしょうか。
完璧を目指さないということがひとつあるかなと思いますね。全部100%でやりたくなってしまうんですけど、そうするとめちゃくちゃしんどくなる。例えばご飯を作ったとして、食べない子どもに腹が立つんですよ、私がこんなにやっているのにという気持ちで。
娘に対しても、二人しかいないのだから助け合おうということはずっと言っています。私がゴミの日を忘れることがあるかもしれないし、学校の用意を忘れることがあるかもしれないので、過度に期待しないでくださいと。お互いチームワークで頑張ろうと伝えているので、娘のほうがしっかりしています。
――子どもが産まれたことで、仕事に影響は出ましたか?
子どもが小さいときには出張や会食を控えようとは思っていましたけど、なかなかそうもいかなかったですね。普段の生活では同居する妹や母親に助けてもらってはいましたが、特に学校の行事ごとでは寄り添えていない罪悪感みたいなものはずっとありました。

住んでいる地域ではPTAの役割もあり、フルタイム勤務との両立が難しいこともモヤモヤ…。
――逆に仕事が育児に良い影響を与えたことは?
私の場合ですが、子どもと離れている時間があったからこそ、より仲良くなれたんじゃないかなと思いますね。もし仕事をしていなかったら、やっぱり母一人子一人なので、めちゃくちゃ向き合ってしまうと思うんですよ。好きだからこそ過干渉になってしまうというか、今風の言葉で言うと毒親になってしまうというか。仕事がなかったらお互い窒息しそうになるだろうなと思います。そういう部分では、仕事がある程度忙しい状態というのは、体力的にはしんどかったですけど、二人の関係にとっては良かったんじゃないかなと思いますね。ベタですが「会えない時間が愛育てるのさ」という感じです。
――塩野さんにとって娘さんはどういう存在ですか?
全ての源ですね。皆さんそうかと思いますけど、何物にも代えがたい存在です。