大阪を拠点に事業を展開し、昨年35周年を迎えた株式会社アッシュ。2022年にその代表取締役に就任した塩野恵麻(しおの えま)さんにインタビュー! 仕事も子育てもバリバリこなした若手時代のエピソードから、会社としての今後の展望までを伺いました。
【塩野恵麻プロフィール】
年齢:50歳/職業:株式会社アッシュ代表取締役/家族構成:娘(20歳)、パートナーあり
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topics親会社の経営が悪化…波乱万丈な新卒時代
――株式会社アッシュの事業内容について教えてください。
私たちは「クリエイティブでお客様の課題を解決する」ということをしている会社です。もともとテレビ番組の制作会社としてスタートしているので動画が得意なメンバーが多いのですが、ほかにもwebや紙媒体、イベントなどクリエイティブが関わるもの全般の制作とコンサルティングを手掛けています。夏フェスのような音楽関係のお仕事もやっています。
最近では新しく訪日外国人向けのメディア「Japan OLD」(https://japanold.com/)の企画制作を担当し、日本の良いものを世界に届ける「Litup Japan」(https://litup-japan.com/)という新規事業も始めました。
――制作と言っても幅広いんですね。もともとはテレビ番組制作会社とのことですが、事業に広がりが出始めたのはいつ頃なのでしょうか?
アッシュは2024年で35周年を迎えたのですが、25年以上前にはこのような体制でしたね。過去には設計デザインや飲食事業をやっていたこともありました。視聴者のライフスタイルの多様化とスマートデバイスの普及により、テレビ放送からネット動画やオンデマンド配信へ移行する中で、放送局に依存しないお客様作りにずっと取り組んでいます。
――特に強みになっているのはどんなところでしょうか?
ずっとエンタメに強いところで事業をしてきているので、それらの要素をイベントやクリエイティブに落とし込むのが得意です。それと、ただ作って終わりではなく、作ったものをどう使っていくかというところまでお客様に寄り添ってご提案していく伴走型であるところですね。そのおかげでリピート率もかなり高いです。
――塩野さん自身は2022年に代表に就任されたそうですね。これはどのような経緯で?
私は23歳のときに新卒でテレビ番組の制作会社に入社したのですが、親会社の経営が悪化したことにより事業を終了せざるを得なくなってしまったんです。その後残ったメンバーで株式会社アッシュを立ち上げることになって、私もその創業メンバーの1人です。

会社の閉鎖が決まったのは試用期間のとき。「『こういう状況だけどどうする?』と聞かれて、面白そうだからやります、とそのまま残ることにしました」
その後一度独立して東京で2年ほど働いていたのですが、出産を機にまた会社に戻りまして。設計デザインの企画営業から始めて、クリエイティブ全般でお客様の課題を解決することに取り組んで、30代前半で取締役にならせていただきました。その後、前代表が退任されるタイミングで、先輩と一緒に事業承継をしたという経緯です。