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work style35歳で会社員を辞める決意。副業からの独立
――アパレルブランドを始めようと思ってから、どのように準備していきましたか?
社会人向けの土日で通える服飾の学校があったので、そこに通いました。平日は働きながら、合間に復習をしたり次の課題をやったりして、楽しくて全く苦にならなかったです。環境を変えることで出会う人や考え方もどんどん変わっていくじゃないですか。土日に学校に通うことで、「自分はアパレルをやるんだ」ということを毎週リマインドされながら過ごしていると、やりたいことに向かって進んでいくことができるし、授業の内容、講師、クラスメイトからもすごく刺激を受けました。
――では卒業後にブランドを立ち上げて?
学校に通っている間に立ち上げました。2021年4月に入学して、2022年1月にリリースしています。入学する頃にはブランドのコンセプトはもうある程度決まっていたので、学校に入ったのも自分への後押しが欲しいという感じで。
このブランド自体は副業で始めていますが、うまくいったら独立しようというのではなくて、最初からこれを仕事にしたいと決めていました。ブランドの売上が軌道に乗ってからというのではなかなか踏ん切りがつかないですが、私は35歳で会社員を辞めようということも決めていたので、どうしても軌道に乗せたいというふうには思っていたかもしれないですね。
――会社と並行してブランドをやるという時期を経験して、良かったことと大変なことはどんなことでしょうか?
始業前の朝の2、3時間でブランドのことをやってから会社の仕事をしたりなど、限られた時間の中でいかに効率的にこなすかを考えられたのはよかったです。時間の制約がある分自分にプレッシャーがかかりますし、やらないことを決めて全集中できました。
大変だったのはやはり繁忙期がかぶったときですね。基本的に本業をちゃんとやってこその副業なので、会社には「今副業が忙しくて」とは絶対に口が裂けても言えないわけですよね。自分にとっては人生を賭けたプロジェクトではあるものの、ブランドのリリース前だから忙しくて本業のほうをおろそかにすることはできないので、必死でした。
――会社を辞めてみて、気持ちの変化はありましたか?
ありましたね。会社員の頃は守られていた安心感はありましたが、今は全部自己決定できる心地よさがあって、会社員には戻れないなと思います。当たり前なんですけど、辞めたあとは自分で稼いだお金で自分の生活も賄っていかないといけないですし、そこのヒリヒリ感も感じます。