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life style平日は事業にフルコミットする週末婚スタイル
――平川さんの働き方の原点は?
基本的に、めちゃくちゃ寂しがり屋な性格なんですね。だから人より忙しければ寂しくないという気持ちが根本にあるかもしれないです(笑)。働き方としてはめちゃくちゃハードワーカーで、コンビニに行くくらいのペースで出張や撮影に行っていますね。
――経営とクリエイティブディレクターのお仕事の割合はどのようになっていますか?
時期にもよりますが、制作の仕事がハイシーズンな時期は経営の仕事を2割以下に落として、コンテンツ制作にフルコミットすることもあります。経営者だけをやっているわけではないので、事業が大きくスケールしにくいというのがデメリットではありますね。数字を伸ばすことに特化したプロの経営者に入ってもらえば、売上はもっと伸びていくとは思いますが、私の経営哲学として売上や社員数だけを追いかけていくということは目指していないので、このバランスで続けていきたいと思っています。
――会社の経営陣は何名ぐらいなんですか?
私一人です。だから大変です(笑)。既存事業と新規事業と組織作り、それに普段は主人と子どものこともあるので。
――仕事だけでもかなり忙しいと思いますが、家庭のことはどのように両立しているのでしょうか?
うちは週末婚スタイルですね。同じ区内には住んでいるので、近隣の単身赴任のようなイメージです。
平日は主人に娘を預けて、昼間はシッターさんが見て夜は主人が面倒を見る。週末になったら一緒にご飯を食べたり旅行をしたりして、日曜の夜に私は単身赴任先の自宅に帰るというような生活をしています。そのおかげで、保育園のお迎えに行くというような時間を捻出する必要はなくて、平日は事業にフルコミットできていますね。
――このスタイルになった経緯は?
原因はシンプルに、主人との価値観の違いです。仕事柄、会食が入って夜遅くに帰ることもありますし、休みの日に家で映像をチェックすることもあるんですが、あまり理解を得られなくて文句を言われることも少なくありませんでした。仕事も忙しいのに家庭もこんな環境で、いつか心が壊れてしまうと思ったので、一年前にオフィスを移転したのをきっかけに、「事業にフルコミットしたいのでオフィスの近くに一人暮らしをさせてください」と私からお願いして始めたという形でしたね。
――お子さんと過ごす時間があまり取れないかと思うのですが、葛藤はありませんでしたか?
私は育児は時間じゃないと思っているので、そこで葛藤することはないですね。会う回数や時間は少なくても、一緒に連れて行ける現場には連れて行ったり、お手伝いをしてもらったりしていて、娘も目を輝かせながら働いてくれています。
毎朝顔を拭いてくれるとか、オムツを替えてくれるとか、ご飯を出してくれるとか、そういうことはできないけれど、それ以外のことを体験させてくれるのが母親だっていうのを、私は令和生まれの娘に体現していきたいと思っています。なので、お世話ができなくて娘がかわいそうなんじゃないかと悩むことはほとんどありません。