起業家・坂梨亜里咲―成功の鍵は“対等”な関係値 メデリピルにかける思い

起業家・坂梨亜里咲―成功の鍵は“対等”な関係値 メデリピルにかける思い

 

life style仕事で愚痴を言わない人は伸びる

――20代のうちに経験してよかったことは何かありますか?

私、就活のときに大企業に内定がもらえなかったんですね。それで自分が輝ける場所がどこかと考えたときに、100人未満の会社で、上司と相性が合って自分を認めてくれる人で、社長との距離も近い会社だと、対等っていうところでは不満に思わないんだろうなっていう自己分析ができて、最初30人弱くらいのベンチャーに入ったんです。その次に入った会社は、私が入社したら4人目っていう規模の会社。世間や友達の目を気にしたら選ばないかもしれないけど、そういうふうに自分が輝ける環境選びをし続けてよかったなって思います。

――たしかに、自分含め4人しかいない会社にいきなり飛び込むのって、勇気いりそう。

環境の選択をきちんとできたおかげで疲弊もしなかったですし、未来にネガティブな感情も持たなかったですね。私、常に快適な場所で働いてるんで、仕事で愚痴ったことなくて。これまで一緒に働いてきた人を見てて思うんですけど、不思議なことに仕事で愚痴らない人って伸びていくんですよね。「なんであの人ってこういうことやってくれないんだろう?」「なんでうちの会社ってこうなんだろう」って思ったら逆に、「こうしたらいいんじゃない?」って言えて意見が反映される会社にいたので、仕事のストレスがなかった。責任がある仕事を任せられて「大丈夫かな」っていうストレスはありましたけど、環境においてのストレスはなかったです。

――とはいえ責任のある仕事が増えたら、疲れもたまりますし。女性ならではの不調みたいなものはありませんでしたか?

それでいうと、当時はずっとピルを飲んでいたので、あまり不調は感じていなかったですね。ただ、仕事でうまくパフォーマンスを発揮できなかったりとか、部下を傷つけてしまったかもとか、関係者に不快な思いをさせてしまったとか、メンタル的に落ち込むことはありましたけど、自分で解決できてたんで1、2日くらいでどうにかなってた感じですかね。

――そういうときはどうやって自分を鼓舞していたんですか?

もう、鼓舞するというか、外に出ずに、自分に刺激を与えないために家にこもる(笑)。家にこもってカップラーメン食べたり、存分に寝たり、テレビ見たりとか、廃人のような1日2日を過ごすっていうことをやってました。こんなに自分を甘やかしてしまったんだから、挽回しようみたいな感じで。

mederi株式会社のオフィスにて、代表の坂梨亜里咲さんのインタビュー取材と撮影を行いました。

この日はmederi株式会社のオフィスにお邪魔して、取材と撮影を行いました!

――今後の目標を教えてください。

オンライン診療におけるピル処方で圧倒的に支持されるサービスでありたいっていうのが短期的な目標です。そこだけは負けたくない。こんなにいいサービスは他にないって思ってもらうために毎日頑張っているので、圧倒的ナンバー1になりたいなっていうのはありますね。

――メデリピルの一番の魅力ってなんですか?

提携医療機関の産婦人科医と対等な関係を築けていることですね。メデリピルでは診療満足度98%以上を常に維持してるんですけど、これって結構すごいことだと思ってて。

医師の方って専門的な知見をもってらっしゃるから、医師以外の人からフィードバックをもらうことってないと思うんです。メデリピルでは、ユーザーさんの診療後のアンケート結果から、医師ごとに毎月フィードバックさせていただいているんですね。全体の診療満足度に対して〇〇先生はこの値でした、ネガティブな意見はこちらです、医療以外の部分ではこうするとおそらく改善されるので、ぜひ対応をお願いします、というような。医療ではなくデジタルを得意としている民間企業の我々に対して、反論を抱く医師がいてもおかしくないと思うんですけど、婦人科をより身近に感じてもらうためにも、それを受け入れて盛り込んでくださっている。反対に、医師からも我々のサービスに対してここを改善すべきだとか、こういう知識内容を提供すべきだとかご意見いただくんですよ。そういう対等な関係値を構築することにポイントを置いています。

――最後に、日々大切にしている考え方を教えてください。

「継続は力なり」ですかね。諦めたらそこで終わりだと思ってるので、継続する方法を全力で探すっていうのがこれまでの人生でよかったポイントかなと思ってまして。失敗を正解に変えるためにどうするか、どう行動するか、その結果が継続につながると思っています。

起業してすぐ、1年目の頃はすっごい苦しくて。資本力もなければ、作ったサプリメントも全然売れないっていう時期で、正直そこで諦めかけたんですよね。でもそんなときに前澤さんが現れてディスカッションが始まって、一緒に私がどんな社会課題を解決したいのか、解決するためにはどうしたらよいのかを考えてくれました。なので、諦めずに前進する姿勢でいれば、拾う神はありというか、救ってくれる人もいるんで。継続することが大事だと思います。

 

何度も飛び出た「対等」というキーワードが印象的な坂梨さんのお話。そういった姿勢が多くの方に信頼されるサービスを生み出すのだと実感しました。今後も自身の出産の経験から、新しい事業が生み出されるのではと期待が高まります!

■メデリピルについてはこちら
https://mederi.jp/

 

1 2 3

ranking