新しい職業の選択肢を創り、女性のキャリアを広げたい ハリウッドブロウリフト創業者・福井仁美

新しい職業の選択肢を創り、女性のキャリアを広げたい ハリウッドブロウリフト創業者・福井仁美

ネイルやまつ毛に加えて、近年プロに手をかけてもらう人が急増しているのが眉毛。多くの眉毛サロンで導入されている「ハリウッドブロウリフト(HBL)」の創業者であり、起業家の福井仁美(ふくい ひとみ)さんにインタビューしました! 一風変わった職歴から、企業として掲げる目標まで、伺いました。

【福井仁美プロフィール】
年齢:38歳/職業:株式会社JULIA IVY代表取締役・ハリウッドブロウリフト創業者/家族構成:未婚
insta @hitton28

topics創業4年目で10,000店舗導入のハリウッドブロウリフト

――株式会社JULIA IVYの事業内容を教えてください。

私たちは自分たちのことを「文化と職業を作る会社」だと思っています。主力事業としてはハリウッドブロウリフト(以下、HBL)の技術開発と資格発行をしていて、創業4期目で導入店舗は全国10,000店舗を突破しました。HBLは眉毛の毛流れを整える技術で、サロンに行って眉毛をプロに整えてもらうという文化を日本に作る、施術をするブロウアーティストという新しい職業を生み出すという、そのための教育や液剤の販売などを行っています。

もう一つの事業が、韓国シェアナンバー1のパーソナルスキンケアブランド「トロイアルケ」の日本総代理権利を持っており、日本国内でのエステティック事業を展開しています。「かかりつけエステ」という概念を文化として作り、施術者にはエステ技術に自信を持って、美容医療に負けないエスティシャンとして働いてもらいたいという思いで事業を展開しています。

――HBLもそうですが、近年では眉毛サロンの数や利用する人の数も増えている印象があります。

よくたとえ話でネイルやまつ毛の話を出すのですが、ネイルって昔は自分でマニキュアを塗るのが当たり前だったと思うのですが、ネイルサロンができてからネイリストという仕事が生まれましたよね。それにまつ毛もビューラーであげてマスカラを塗っていたのが、サロンでまつ毛エクステをつけたりまつ毛パーマをあてることで、アイリストという仕事が生まれました。私たちもそういったゲームチェンジに取り組んでいます。

「経営者として、現場とギャップが生まれたときには常に『それは文化を作るためになる?』ということを問いかけています」

眉毛に関しては、アートメイクをする方は以前からいましたが、気軽に数千円で施術を受けるという文化はこれまでありませんでした。まだネイルやまつ毛ほど浸透はしていませんが、HBLを通して0から1の段階は作れたかなと思っています。最近だと美容業界の求人媒体にアイブロウリストという枠ができたり、Lipsでも職業選択欄にアイブロウリストの選択欄ができて、職業として認められてきていると感じています。こういう瞬間に立ち会えることがとても嬉しいですね。

――会社の設立はいつ頃ですか?

JULIA IVY自体は2020年ですが、経営者としては10年以上になります。

――福井さん自身は、これまでどのような経歴を歩んできたのでしょうか。

かなり特殊な職歴になると思います(笑)。大学生の時に読者モデルを始め、メディアの世界に入りました。というのも大学卒業後に金融業界に行きたいと思っていて。何か得意なことがあったわけではなかったので、ならば学生時代に特殊な経験をして、「この子面白いな」と思ってもらえる材料を作ろうというのが、芸能の仕事を始めたきっかけです。

ただその後リーマンショックが起きて金融業界が新人を採らなくなってしまい、その目標が立ち消えました。これから先どうしようかと考えたときに、当時TBSの「王様のブランチ」という番組のリポーターをやっていたのですが、目の前にある仕事に対してプロとしてしっかりやっていこうという決意が固まりました。そこから20代はずっとメディアの世界にいて、「王様のブランチ」ではリポーターを8年半、「賢者の選択」というビジネス番組のナビゲーターも5年ほどやっていて、その二つが大きな仕事の柱でした。

1 2 3 4

ranking