「子どもを迎えてよかった」と感じてほしい、助産師と家族をつなぎ子育てに対してポジティブになれる社会へ 株式会社Josan-she’s代表・渡邊愛子

「子どもを迎えてよかった」と感じてほしい、助産師と家族をつなぎ子育てに対してポジティブになれる社会へ 株式会社Josan-she’s代表・渡邊愛子

life style出産も仕事もポジティブに切り替える

――渡邊さん自身、育児と仕事の両立は可能だと思いますか?

可能だと信じてやっています。

――両立を可能にするために、必要なことはありますか?

一人で全部やろうとせず、ちゃんと人に頼ることですね。外のサービスを活用したり、夫婦や家族で工夫しながら協力するというように。会社のメンバーともよく話すのですが、なにかをお願いするときに女性のほうが一言目に「ごめん」って言ってしまうんですよね。例えば「ごめん、明日会食だからお願いしていい?」と口にしたことがある方は少なくないと思います。でもほとんどの家庭で夫がそういう言い方をすることはないと思うんです。対等に子育てをする権利があると思っているので、ちゃんと頼る、シェアするということが大事かなと思います。

「家事で大変なのはお弁当。子どもたちの学校は給食とお弁当が選べるのですが、頑なに『ママのお弁当がいい』と(笑)。大変ですが、子どもたちなりのこだわりがあると思うので、食事はできるだけ自分で作っています」

それとうちの場合は子どもの意見も尊重しています。例えば「学童に行きたくない」と言われたら、お家で過ごせるように考えてみたりもするし。弊社は在宅勤務もOKにしているので、必要なときだけ出社して子どもと過ごしている人もいますし、私も子どもが帰ってきたときには私がいる状態にしています。根底にあるのはみんながどうやったら心地よく過ごせるかという思い。それはすごく大事にしています。

――渡邊さんの場合、二人目の出産後に起業していますが、忙しい中で子どもとの接し方に気を付けていることはありますか?

起業後は子どもにかけられる時間が圧倒的に減るので、限られた時間でいかに子どもとコミュニケーションをとるかには気を付けています。赤ちゃんの頃からずっとですが、寝る前の絵本の読み聞かせは今でも続けていて、その時間だけは絶対に子どもとの時間にするようにしています。やはり普段はつい携帯を見てしまったりすると思うので、ベッドでのリラックスタイムだけは子どもとのコミュニケーションに集中するために時間を取っています。

自分で会社をやっているので、子どもの状況にあわせて、出社の有無や会議の調整ができるというのは良かったです。ずっと病院勤務でいると、事前にお休みの希望を出したり調整をしたりする必要があるので難しかったので、柔軟な対応ができるようになったのは、起業してよかったことですね。

現在の働き方は?「朝7時に起きてお弁当を作って、子どもが出かけたあと8時からオンライン会議を入れています。夕方5時までは仕事をし、その後は家族の時間。時間は誰でも平等だから、会社のメンバー含め短期集中で成果物をあげるようにしています」

――今後の展望を教えてください。

「子どもを授かる奇跡をより喜びに満ちたものになるように」、事業を展開していきたいです。出産をポジティブに捉えられるような世界観や、幸せな子育てができることによって、子育てに対して前向きになれる家庭が増えると思うんです。出産後の生活を想像して、子どもを迎えることを躊躇する方が多いご時世ですが、少しでも「子どもを迎えたい」という想いがある方の後押しになればと考えています。

私自身、子どもを産んで大変じゃなかったわけではないですが、それでも子どもを産む前の世界に戻りたいかと言われると、それは明確にNOです。出産するという選択をした人たちが、「こんなはずじゃなかった」「やっぱり大変だった」ではなく、「思ったよりも充実している」「子どもを迎えてよかった」と思ってもらえる世界を目指しています。

――最後に日々大切にしている考え方を教えてください。

「ポジティブ」です。これに尽きる。仕事ってやっぱり大変じゃないですか。大変なんですけど、全部ポジティブに変換して乗り越えてきています。

――気持ちの切り替え方で意識していることはありますか?

一番大事なのは、自分が何にモヤモヤしていて、何をネガティブに感じているかを考えること。辿っていくとあるんですよ。それも意外と、家が汚いことだったり、洋服に飽きたりとか、しょうもないことだったりする。だから、今自分がモヤモヤしたり気持ち悪いと思っていることをまず解決することがひとつですね。それと、一人で抱え込まないこと。絶対にまわりにしゃべる。言語化できなくても言うようにして、シェアしてみんなで一緒に紐解いたりしています。

落ち込んでいても何も解決しないじゃないですか。前に進みたいので、嫌なことがあっても常にポジティブに変換することを大事にしています。

 

働く女性が増え、どうやって仕事と育児を両立させるか、いかに育児をしながら自分の人生も充実させるかに注目が集まるようになってきた昨今。株式会社Josan-she’sの事業を通して、女性の選択肢がもっと増えることに期待です!

■株式会社Josan-she’sの公式サイトはこちら
https://josanshes.com/

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