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life style仕事に自信を持てる美容施術者を自分たちの手で作る
――仕事をする上でのこだわりやマイルールを教えてください。
マイルールとしては、「完全に終わりが見えてから動く」ということです。今取り組んでいることも、文化や職業を作るという形がないものですが、アメリカで眉毛が当たり前の文化になっているのを見ているし、日本中で「毎月眉毛サロンに行ってる」というような会話が出てくるライフスタイルのイメージが見えているので掲げていることです。こういう文化や職業があって、じゃあこの技術はこういうふうに教えなきゃいけないなとか、技術を教える会社になっちゃいけないなとか、全部逆算して考えています。小さな意思決定も、会社を興すような大きなことでも、全部同じですね。逆に、ゴールのイメージが見えないことはやらないんです。
あとは人が見ていないものや、世の中にある0.5ミリのズレみたいなものに気付くためには、人と同じものを見ていてはダメだと思うんですね。人と違う時間に起きてみたりとか、人が行かない場所に行ってみたりとか、そうすると感性が研ぎ澄まされる。美容業なので美容の情報はもちろんチェックしますが、アートやITのようなほかの業界のものを見たり感性に触れて、自分の感性を研ぎ澄ますということをずっとやっています。そうしないと新しいアイディアは浮かんでこないと思うんです。世の中の真似をするのではなく、ズレに気付いて新しいことを提案することが気持ちいい。これが自分がビジネスをする上で最低限やらなきゃいけないことだと思っているし、凡人にはならないように意識しています。

福井さんの育った家庭環境は?「母親が教師なのですが、『全部で平均点を取らなくてもいいから、何かに突出して自分の強みを常に磨いておきなさい』というのが教え。何かひとつで10,000分の1にならないと、人はあなたの魅力を感じないと言われて育ちました」
――今後の展望を教えてください。
ネイルサロンやまつ毛サロンが当たり前になったのは、この20年のことなんですね。なので、眉毛もみんながサロンに行って、自分でやっていたときよりも楽だし美しくできるのが当たり前だという文化を作りたいです。そして、施術者がブロウアーティストであるという自信を持ちながら働くことができ、いつかは小さい子がブロウアーティストになりたいと言ってくれる未来を作りたいです。職業を作ることによって選択肢が広がり、女性のキャリアも広がっていくと思うので、人をキレイにするプロフェッショナルな仕事の価値をもう一度見直して、自分の仕事に自信を持てる美容の施術者を自分たちの手で作っていきたいです。
そしてこの未来を5年、10年で作って、今のメンバーたちとその景色を見ながら乾杯したいというのが目標で、私はそれしか考えていません。時代に「ここから変わります」という切れ目はないと思うんですけど、じわじわと当たり前になった景色を見ながら、死んでいきたいですね。
――最後に日々大切にしている考え方を教えてください。
「若い時に流さなかった汗は、老いてから涙となって返ってくる」。承認欲求や自己肯定感というような言葉が流行っていますが、私にとってそれは大事ではなくて、今努力できる人間だけが未来を作れるし、今できることをやりきったらきっとその先は明るいと信じています。今の汗が気持ちよく感じるのは、この座右の銘があるからだと思っています。
日々忙しく働く福井さんですが、自分のペースを維持するコツは海外に行く予定を作り、時差を利用して、連絡の来ない時間に集中して事業のことを考えるのだそう。今後のビジョンや自分をアップデートし続ける働き方に感銘を受けました!
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